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1999 年度 実績報告書

高速サンプリング信号検出を利用した超小型絶対重力計の開発研究

研究課題

研究課題/領域番号 11874061
研究機関東京大学

研究代表者

新谷 昌人  東京大学, 地震研究所, 助手 (30272503)

研究分担者 大久保 修平  東京大学, 地震研究所, 教授 (30152078)
キーワード重力計 / レーザー干渉計 / 半導体レーザー
研究概要

本研究は従来の絶対重力計で小型化の阻害要因になっている要素を再検討し、試作機を製作して小型化が可能であることを実験的に示すことが目的である。具体的には、干渉信号読み出し法の改良による鏡の落下距離の短縮、投げ上げ法の採用、波長安定化LDの開発、GPS同期時計による時間基準の採用である。最終的な性能は既存の絶対重力計と比較観測により行い、精度の評価および実用化への見通しを得る。
今年度は小型絶対重力計の必要性能・デザインの検討に重点を置いた。絶対重力計の最終的な精度を決める要素として干渉縞の検出ノイズと地面振動ノイズがある。干渉縞の検出精度については一回のサンプリングでの読みとり誤差を小さくしてサンプリング速度を上げれば精度が良くなるが、干渉縞の1/1000波長の精度の読みとりで1MHzサンプリングを行うと、投げ上げ距離が2mmでも〜1μgalの精度が計算上得られた。一方、地面振動の影響については地震研究所の地下室に於いて地面振動加速度を測定したところ、30Hz以下の振動加速度として、1mgal程度あることがわかった。この振動を低減するために、干渉計の参照鏡に防振機構を組み込むこととし、固有周波数0.2HzでQ値が約2の防振装置で0.2magalまで下げられることがわかった。これ以上下げようと固有周波数を小さくすると装置が大きくなってしまう。そこで、投げ上げ試行回数を増やして平均化して精度を向上することを考え、1秒に1回の投げ上げで数時間続けると数μgalの精度となり、本研究の目標が達成できる見通しが得られた。
以上の検討から、投げ上げ距離=2mm、参照鏡の防振装置の固有周波数=0.2Hz、という仕様の投げ上げ装置を製作中である。次年度はこの装置に干渉計を組み込み、今年度購入したGPS同期時計と組み合わせ、重力計として動作させて性能評価する計画である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] A,Araya: "Absolute-length determination of a long-baseline Fabry-Perot cavity by means of resonating modulation sidebands"Applied Optics. 38,13. 2848-2856 (1999)

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公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

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