• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

1999 年度 実績報告書

同型配偶子接合から卵生殖に向けての雄性配偶子核のクロマチン凝縮の機構について

研究課題

研究課題/領域番号 11874121
研究機関北海道大学

研究代表者

本村 泰三  北海道大学, 理学部, 助教授 (30183974)

キーワード褐藻植物 / クロマチン凝縮 / 精子 / 同型配偶子接合 / ヌクレオソーム / ヒストンタンパク質 / 雄性配偶子 / 卵生殖
研究概要

褐藻植物の有性生殖は同形・異形配偶子接合、卵生殖が観察できるが、雌雄配偶子の異形性が大きくなるに従い、雄性配偶子の核が顕著に凝縮することが知られている。このような精核の凝縮機構が動物の精子に見られるようなヒストンタンパク質のプロタミンタンパク質への置き換わりよって生じるものであるか、他の要因によるものであるのか、さらに、同形配偶子接合における配偶子核と卵生殖における精子核で核内塩基性タンパク質に違いが存在しているかを調べることを目的としている。今年度は同形配偶子接合を行うマツモの雌雄配偶子、卵生殖を行うウガノモクの精子を材料に、核内塩基性タンパク質を抽出し電気泳動法によって調査した。褐藻植物においては今まで核内ヒストンタンパク質の同定がなされていないため、それぞれについてアミノ酸組成を明らかにし、加えて N-末端からのアミノ酸シークエンスを行うことにより、特にコアヒストン部分のヒストンH2a,H2b,H3,H4を同定した。 マツモの場合、雌雄配偶子間において核内ヒストンタンパク質に大きな違いがなかった。また、マツモ雌雄配偶子で見られたヒストンパターンは、カヤモノリ・ワタモの雌雄配偶子、さらにはミツイシコンブの遊走子においても基本的に一致した。核が顕著に凝縮しているウガノモク精子の核では、動物精子に見られるようなヒストンタンパク質のプロタミンタンパク質への置き換わりは観察されなかった。しかし、コアヒストンであるヒストンH4がほとんど検出されず、さらにヌクレオソーム同士をつなぐヒストンH1にも大きな違いが見られた。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] Nagasato, C.: "Influence of centriole behavior on the first spindle formation in zygotes of the brown alga Fucus distichus (Fucales, Phaeophyceae)"Developmental Biology. 208. 200-209 (1999)

  • [文献書誌] Nagasato, C.: "Karyogamy block by heat stress in the fertilization of brown algae"Journal of Phycology. 35. 1246-1252 (1999)

  • [文献書誌] 本村泰三: "褐藻植物の生活環を通しての中心子(セントリオール)の連続性"Plant Morphology. 11. 52-58 (1999)

  • [文献書誌] Nagasato C.: "Parthenogenesis and the abnormal mitosis in fucus distichus (Phaeophyceae, Fucales)"Phycologia 印刷中. (2000)

URL: 

公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi