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1999 年度 実績報告書

マルチスパーク放電加工の開発に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 11875032
研究機関東京農工大学

研究代表者

国枝 正典  東京農工大学, 工学部, 助教授 (90178012)

研究分担者 吉田 政弘  東京農工大学, 工学部, 教務職員 (80220680)
キーワードマルチスパーク放電加工 / 複数放電点 / 加工速度 / エネルギー効率 / 高抵抗材料 / 極性反転
研究概要

放電加工の加工速度を向上させるために新たにマルチスパーク放電加工を提案した.本加工法は,工作物を接地せずに第1の工具電極から工作物,工作物から第2の工具電極へと直列に放電回路を構成し,1回の放電パルスに対して放電を2箇所同じに発生させ放電加工を行う方法である.本年度はマルチスパーク放電加工システムを構築し,従来の放電加工とマルチスパーク放電加工の加工特性を比較した.以下が得られた結果である.
1. マルチスパーク放電加工におけるエネルギ効率は従来の放電加工におけるエネルギ効率よりも高い.しかし実験から求めたマルチスパーク放電加工のエネルギ効率は理論的に予想された値よりも低い.これはマルチスパーク法の放電電圧が従来法の放電電圧よりも小さいためであると考えられる.
2. マルチスパーク放電加工の加工速度は従来の放電加工よりも大きい.しかしマルチスパーク放電加工のエネルギ効率が理論値よりも小さいために,マルチスパーク放電加工の加工速度は理論的に予想された値よりも小さい.
3. マルチスパーク放電加工のギャップは従来の放電加工のギャップよりも小さい.これを従来の放電加工と同じくらいのギャップ長さにできればエネルギ効率が大きくなり,加工速度も更に向上すると考えられる.
4. 今回の実験条件では,マルチスパーク放電加工の電極消耗率は従来法における正極性加工と逆極性加工の電極消耗率の算術平均よりも小さい.マルチスパーク放電加工においては,逆極性の放電中に工具電極にカーボンが付着することによって,工具電極消耗を防いでいるためであると考えられる.
5. 工具電極を4つに分割し,その電極を揺動させてマルチスパーク放電加工をおこなうことによって一つのキャビティ加工をおこなうことができた.

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] Masanori Kunieda: "Development of Multi-spark EDM"Annals of the CIRP. 49・1. (2000)

  • [文献書誌] 山崎 実: "マルチスパーク放電加工を利用した単結晶Siの放電加工特性"2000年度精密工学会春季大会学術講演会講演論文集. (2000)

  • [文献書誌] 武藤秀行: "極性反転の適応制御によるマルチスパーク放電加工の特性向上"2000年度精密工学会春季大会学術講演会講演論文集. (2000)

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公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

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