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1999 年度 実績報告書

半導体結合量子ドット構造による疑似神経回路網の作製

研究課題

研究課題/領域番号 11875071
研究機関名古屋大学

研究代表者

澤木 宣彦  名古屋大学, 工学研究科, 教授 (70023330)

キーワードメゾスコピック / 結合ドット / 神経回路網 / クーロンブロッケード / パーコレーション / トンネル効果 / 微小FET / 電子波束
研究概要

外部環境の変化に強く、消費電力が小さな計算ジステムを構築するため、結合量子井戸構造における波動関数の変化を利用する新しい演算システムの可能性を探ることを目的とする。本年度は、GaAs2次元電子系あるいは原子層ドープ構造に外部から電界あるいは磁界を印加することによって、電子波束の運動制御と、電気的性質制御の可能性を次の三つの手法で検討した。
1.GaAs量子ドットと二次元電子系電極からなるトンネル構造にける電子波束の時間発展をシュレディンガー方程式を差分法により解く方法でシミュレーションした。第3電極よってドット内の電子波束を制御し、電極へのトンネル確率を変化させることできることを見いだし、波束制御トランジスタの可能性を提案した。
2.GaAs二次元電子系に直交する電界と磁界を外部から印加し、電子波束の時間発展を上記と同様の方法でシミュレーションした。波束は磁界によって局在化し、電界によって横方向に運動すること、その重心は古典的なサイクロトロン運動と一致することが明らかになった。今後、弱い局所ポテンシャルによって、電子波束の捕捉の可能性と条件を明らかにする。
3.原子層ドープしたGaAsをもちいて、分岐点を有するチャネルからなる微小電界効果トランジスタを作製し、4.2Kにおける電流のサイドゲート電圧依存性を評価した。ソース・ドレイン間の電流には通常のクーロンブロッケードによると思われる階段状の変化に加えて、ドット間結合(パーコレーション)によると思われる大きな異常電流が観測された。今後はこの異常電流の制御を試みる。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] N.Sawaki: "Electron tunneling time into a quantum disk"Microelectronic Engineering. 47. 143-145 (1999)

  • [文献書誌] M.Katsuno: "The temperature dependence and scaling of the negative magneto resistace in an Si atomic-layer-dope GaAs,"Semiconductor Science and Technology. 14・6. 549-556 (1999)

  • [文献書誌] M.Katsuno: "The negative magneto-resistance in an Si atomic layer doped GaAs,"Institute of Physics Conference Series. 162. 615-620 (1999)

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公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

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