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1999 年度 実績報告書

月の地盤構造の解明および月面構造物に及ぼす月振の影響の研究

研究課題

研究課題/領域番号 11875103
研究機関芝浦工業大学

研究代表者

足立 格一郎  芝浦工業大学, 工学部, 教授 (70184182)

研究分担者 芝山 有三  日本電気(株)宇宙開発事業部, 部長
森本 巌  基礎地盤コンサルタンツ(株), 地震防災室, 室長
紺野 克昭  芝浦工業大学, 工学部, 講師 (40276457)
キーワード月 / 月震 / 月面構造物 / 月土壌採取 / ヘリウム3 / 月の地盤構造 / 月土壌の持ち帰り法 / 月震応答解析
研究概要

1.月震記録の収集・整理
今回アポロ計画で得られた月震記録を得ることができ整理を行った。アポロ12号('69-'77),14号('71-'77),15号('71-'77),16号('72-'77)で記録されたイベント数を月震の種類で分類すると深発月震で8690イベント,隕石の衝突による振動で971イベント,浅発月震で266イベントであった.人工的な振動実験も行われており60イベントの記録が得られている.月震の継続時間は非常に長く、数十分から数時間に及ぶものもあることが分かった.データ数が膨大であるため詳細な検討は不十分であるが,いくつかの月震記録に対するスペクトル解析により、深発月震,浅発月震ともに周期約2.5秒の成分波が卓越していることが分かった.
2.月の浅部構造の推定
月の地盤構造に関する資料から表層付近での地盤のS波速度,P波速度はそれぞれ50m/s,100m/s程度と非常に遅いことが分かった.なお,深部のS波速度,P波速度は地球のこれらに比べると同程度あるいは遅い傾向にあることが分かった.現時点では資料から得られた地盤構造であるが,今後は収集した月震記録の解析を行い,これらの月震記録と整合する浅部構造を推定する予定である.
3.最大月震動の予測
上記1.の月震記録の整理がまだ終わっていないため実行には至っていないが,現時点で自然月震(深発・浅発月震)による振動は比較的小さいことが分かっており,今後,主に隕石の衝突による最大震動について検討する予定である.
4.月土壌の採取法及び地球への持ち帰り法の研究
月模擬土壌の作製およびそれを用いた月土壌の採取テストを実施し、無人操作による採取の可能性を確認した.次年度は,月面での特殊環境下での作業性および地球への持ち帰り法の研究を行う.

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] 足立格一郎他4名: "月表層模擬土壌の作製およびサンプリング法の研究"土木学会第54回年次学術講演会. 3-A. 682-683 (1999)

  • [文献書誌] 岩崎等、足立格一郎、紺野克昭他2名: "人工地盤による免震構造の地震応答低減効果に関する研究"土木学会第54回年次学術講演会. I-B. 214-215 (1999)

  • [文献書誌] 紺野克昭、片岡俊一: "レイリー波の位相速度と地盤の平均S波速度の関係"第4回都市直下地震総合シンポジウム. 147-148 (1999)

  • [文献書誌] 紺野克昭: "地下構造推定に用いる2点間空間自己相関法についての基礎的研究"土木学会第54回年次学術講演会. I-B. 162-163 (1999)

  • [文献書誌] R.オレンセ、安田進、高木正榮、森本巌: "液体化流動地盤における実大杭の地盤反力係数の推定"第34回地盤工学研究発表会. 2033-2034 (1999)

  • [文献書誌] 安田進、田村修次、高木正榮、森本巌: "液状化地盤中の動的相互作用に関する実大振動実験"第34回地盤工学研究発表会. 2029-2030 (1999)

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公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

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