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1999 年度 実績報告書

哺乳動物の生殖細胞を用いた内分泌撹乱化学物質の評価法の確立

研究課題

研究課題/領域番号 11876058
研究機関岡山大学

研究代表者

奥田 潔  岡山大学, 大学院・自然科学研究科, 教授 (40177168)

キーワード内分泌学 / 内分泌攪乱物質 / エストロジェンレセプター / ウシ / 子宮内膜 / ジエチルスチルベステロノール / ノニルフェノール / エストロジェン
研究概要

哺乳動物の生殖細胞にとって危険度が高く優先的に対策を講じる必要のある内分泌撹乱化学物質の選定を目的に、本年度は、未経産ウシから採取した子宮内膜組織のエストロジェン(E2)レセプターの濃度ならびに親和性について検討するとともに、E2の作用を撹乱する可能性のあるジエチルスチルベステロノール(Des)、ビスフェノール(Bis)、ダイゼイン(Da)、フタル酸エステル(Ph)、クメストロール(Coum)、ノニルフェノール(Non)との競合試験を実施した。
1.採取した子宮内膜をホモジネート処理後、細胞質ならびに核分画を分取し、^3H標識エストラジオール(^3H-E2)を放射性リガンドとしてラジオレセプターアッセイを実施したところ、細胞質および核分画への^3H-E2の結合は、タンパク質量に依存して増加し、20C、4時間で平衡となった。スキャッチャード解析による^3H-E2の結合特性は、細胞質および核分画ともにKd=0.32〜0.65nM、Bmax=0.021〜0.31nmol/mgの範囲にあった。
2.^3H-E2と上記化学物質との競合試験の結果、細胞質ならびに核分画ともにDesがE2と同等あるいはより強い結合性を見せた。また、NonもDesに続いてE2と強い競合を見せた。
本年度の競合試験の結果から、DesはE2レセプターと強く結合する物質であることが明らかになった。来年度は、本年度の結果をふまえ、子宮内膜を構成する上皮細胞と間質細胞それぞれの内分泌機能におよぼす影響について詳細に検討を加える。また、本年度実施した化学物質は上記の通り限られており、今後その他の科学物質についても同様の検討を加える計画である。

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公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

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