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1999 年度 実績報告書

慢性アレルギー疾患モデル動物の開発とアレルギー病態の解析

研究課題

研究課題/領域番号 11877060
研究機関(財)東京都医学研究機構

研究代表者

烏山 一  財団法人 東京都医学研究機構, 東京都臨床医学総合研究所, 研究員 (60195013)

研究分担者 久保 秀一  財団法人 東京都医学研究機構, 東京都臨床医学総合研究所, 研究員 (00251223)
米川 博通  財団法人 東京都医学研究機構, 東京都臨床医学総合研究所, 研究員 (30142110)
キーワードアレルギー / アレルゲン / モデル動物 / IgE / トランスジェニックマウス / 卵白アルブミン / アナフィラキシー / T細胞
研究概要

アレルギー病態を理解し、アレルギー疾患に対する新しい治療法を開発するためにはヒトのアレルギー疾患を再現できるような動物モデルの樹立が必須である。乳児におけるアレルギー疾患では卵白が、幼児以降のアレルギー疾患ではダニ抗原が主要なアレルゲンであることを鑑みて、本年度の研究では卵白アルブミン(OVA)に特異的なIgEを構成的に発現するIgEトランスジェニックマウスを作製した。OVAに特異的なIgG抗体を産生しているB細胞ハイブリドーマからIgH鎖ならびにL鎖遺伝子可変領域をクローニングし、OVA特異的IgEトランスジェニックマウス作製用の遺伝子組換え体を構築した。計2,000個のBALB/cマウス受精卵に注入し、誕生した計95匹の仔マウスのうち、3匹においてOVA特異的IgEが産生されていることが判明した。このようにして樹立したOVA特異的IgEトランスジェニックマウスにOVAを静注したところ、30分以内に38度から35度へと急速な体温低下が観察され、全身性アナフィラキシーが誘導されることが明らかとなった。このマウスは卵アレルギーのモデルマウスとしてきわめて魅力的である。実際のアトピー性疾患ではIgE・マスト細胞以外にもさまざまな免疫系の細胞が関与して複雑な病態をひきおこしていると考えられる。なかでも、アレルギーの慢性化にはT細胞の関与が強く示唆されているので、現在、本研究で樹立したOVA特異的IgEトランスジェニックマウスにさらにOVA特異的T細胞レセプターを発現したトランスジェニックマウスを掛け合わせて、液性免疫のみならず細胞性免疫も抗原特異的なダブルトランスジェニックマウスの樹立をめざしている。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Matsuoka, K.: "Establishment of antigen-specific IgE transgenic mice to study pathological and immunobiological roles of IgE in vivo"Int. Immunol.. 11. 987-994 (1999)

  • [文献書誌] 久保秀一: "アトピー過敏症-アレルゲン特異的IgEトランスジェニックマウス"蛋白核酸酵素. 44巻15号. 2523-2528 (1999)

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公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

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