研究課題/領域番号 |
11877123
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研究機関 | 香川医科大学 |
研究代表者 |
野崎 士郎 香川医科大学, 医学部・附属病院, 助手 (80243773)
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研究分担者 |
千田 彰一 香川医科大学, 医学部・附属病院, 教授 (30145049)
水重 克文 香川医科大学, 医学部, 助教授 (90166009)
田港 朝彦 香川医科大学, 医学部, 教授 (90107954)
舛形 尚 香川医科大学, 医学部・附属病院, 助手 (70263910)
大森 浩二 香川医科大学, 医学部・附属病院, 講師 (00263913)
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キーワード | 微小カプセル / 超音波 / 心筋 / 微小循環 / 血管新生 / 遺伝子導入 |
研究概要 |
超音波照射下における微小カプセルと貪食白血球との相互作用の把握のための実験を行った。 本研究では心筋微小循環内に到達した超音波反応性微小カプセルが、超音波照射下に微小循環内でどのような動態を有するかを把握することが重要であるとともに、流血中の血球成分との相互作用の把握も重要である。近年、活性化した白血球が微小カプセルを貪喰することが報告された。しかしながら、微小カプセルを貪喰した白血球の超音波照射下での運命については未だ検討されていない。そこで、微小カプセルを貪喰した白血球に超音波を照射することにより白血球に誘導される細胞死の様式について、照射超音波強度との関連において検討した。健常成人より採血した全血から分離した好中球を活性化し、その後微小カプセルと混合させた。サンプルは高出力超音波照射群と低出力超音波照射群、および超音波非照射群に分けた。その結果、微小カプセルを貪喰した活性化白血球に高エネルギーを照射した場合には壊死が生じるが、低エネルギーの超音波照射を行った場合は、アポトーシスが選択的に誘導されることが示された。今回の結果は、超音波と微小カプセルを用いれば炎症の場における活性化白血球を制御できる可能性があることを示唆するものと考えられるとともに、微小カプセルによる新生血管増殖因子の選択的投与において、超音波エネルギーと白血球との相互作用が重要な制御因子になることが示唆された。
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