研究概要 |
平成11年度科学研究費補助金を交付して頂き,当初の研究目的と研究計画にそって,本年度予定の研究を進めてきた。その概要は研究課題にあるように永久ペースメーカーの植え込み後の,また植え込み術を必要とするような洞不全症候群や房室ブロックなどの徐脈性不整脈の症例を選定することであった。現在ホルター心電図や心臓電気生理学的検査により該当する徐脈性不整脈の症例を約十数例登録中であり,またその末梢血リンパ球を分離後,凍結保存中である。来年度以降これらのサンプルにおいて,心筋細胞間結合蛋白であるコネクシンの遺伝子変異の有無を検討する予定である。仮に変異クローンが得られれば更にその機能解析を行なう予定である。これには1)変異クローンの塩基配列の決定後,発現ベクターの構築によって培養細胞系で発現させた後パッチクランプ法でコンダクタンスを測定する,2)脂質平面膜へ変異クローンを植え込み後,イオン環境や高エネルギーリン酸化合物,種々のリン酸化酵素を変化させて変異クローンにより構成されたコネクシン開閉の細胞内制御因子を同定する予定である。
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