研究課題/領域番号 |
11877145
|
研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
南部 敏和 北海道大学, 医学部・附属病院, 助手 (20261307)
|
研究分担者 |
宮坂 和男 北海道大学, 医学部, 教授 (60001939)
山本 徹 北海道大学, 医療技術短期大学部, 助教授 (80261361)
|
キーワード | Magnetic Resonance Imaging / siqnal intensity |
研究概要 |
(1)超伝導MRI装置Siemens Magnetom Vision(1.5T)にて、専用のPVAゲルファントムを作成し、実験計画書に記載の方法にて送信パルス強度法による信号補正をおこなったところ、ファントム測定の場合、±12.1%(SD)の信号実測値偏差が±0.85%(SD)のMR level偏差となり、装置由来の測定精度は上記信号強度およびTRA測定の精度により決まる誤差以内であることが確認された。 (2)ボランティア実験では20歳代5名の健常ボランティアを用いて、同様に、左右の視床および前頭葉白質に設定したR0IのMR levelを求めたところ、各被検者の信号実測値偏差は視床で±6.0%(SD)、白質で±6.8%(SD)であったが、MR level偏差は視床で±3.1%(SD)、白質で±4.3%(SD)となり、送信パルス強度法によりある程度安定した磁気共鳴定量測定精度が得られることが確認された。 (3)臨床応用への予備実験として、肝臓のMRI撮像に対し鉄含有造影剤(SPIO)0.05mL/kを静注投与した臨床例7例で、肝の補正信号強度を測定し、肝機能低下との関連性を調査した。血性アルブミン値、PT,総ビリルビン値のいずれかに異常をみとめた肝機能低下群2例では補正信号値が平均7.5%低下したが、上記検査値が正常の5例では平均-1.4%の低下となり、実質信号の低下の程度と肝機能とが相関する可能性が考えられたため、この中間的結果は関連学会で報告した。 (4)平成11年度で、当画像診断部門が新棟へ全面移転となり、移転前と全く同一の撮像条件での撮像が不能となったが、平成12年度は再度、撮像条件をファントムで調整し、臨床応用例を追加して検討をすすめる予定である。
|