研究課題/領域番号 |
11877172
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研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
池田 康夫 慶應義塾大学, 医学部, 教授 (00110883)
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研究分担者 |
武岡 真司 早稲田大学, 理工学部, 助教授 (20222094)
西谷 孝子 慶應義塾大学, 医学部, 助教授 (60183084)
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キーワード | アルブミンマイクロスフェア / フォンウィルブランド因子(vWF) / 血小板膜糖蛋白(GPIb) / 止血 / 血液代替物 |
研究概要 |
止血能を担う蛋白質重合体の開発を目的に、高い生体適合性と生分解性が期待出来る糖鎖架橋型アルブミン(HSA-Starch)及びアルブミンマイクロスフェア(AMS)の調製法を確立した。一方、血小板粘着・凝集に重要な役割を演じている血小板膜糖蛋白GPIbαを遺伝子組み換え体として大量に精製し、(rGPIbα)これを蛋白重合体に結合させてその機能評価を行った。 HSA-Starchは紐状(幅10nm、厚さ5nm、長さ1μm)であり、HSA7個に対してrGPIbαが1個結合した。リストセチン存在下フォンビルブランド因子(vWf)との凝集は観察されなかった。これはネイティブなメルカプト基に結合させた為と考えられる。AMSは250nm程度の球状であり、2〜3μmまでその大きさが制御可能であった。表面に約2500個のrGPIbαを高効率で導入出来、リストセチン存在下vWfとの凝集、血小板との凝集塊の形成が確認された。紐状や球状のアルブミン重合体を合成し、これに血小板膜糖蛋白質を結合させる手法を確立、機能発現を認めた。今後、他の止血関連蛋白を結合させ、その機能を解析する予定であるが、本研究の独創的な成果が期待される。
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