研究課題/領域番号 |
11877201
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研究機関 | 長崎大学 |
研究代表者 |
藤岡 ひかる 長崎大学, 医学部, 講師 (00264226)
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研究分担者 |
兼松 隆之 長崎大学, 医学部, 教授 (40128004)
古井 純一郎 長崎大学, 医学部, 助教授 (30264229)
東 尚 長崎大学, 医学部・附属病院, 講師 (60260733)
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キーワード | 冬眠誘導物質 / 肝冷保存 / 肝移植 / DADLE |
研究概要 |
D-Ala2-Leu5-enkephalin (DADLE)は、冬眠動物の血中に存在する冬眠誘導物質とほぼ同等の作用を有することが知られており、代謝抑制、細胞保護効果を有すると言われている。本研究では、DADLEが肝移植における冷保存障害の軽減に有効かを明らかにする。 まず、冷保存実験に先立ち、ラットを用いた肝温阻血再潅流実験を行った結果、温阻血再潅流モデルにおいては、DADLEの効果は認めなかった。 次に分離肝細胞を24時間培養した後、72時間冷保存した。保存液の違いにより、I群:生食水、II群:UW液、III群:UW液+DADLEとした。MTT法で検討した細胞のviabilityは、I群に比べII群、III群は有意に改善した。しかし、II群とIII群の間には差を認めなかった。以上より、DADLEが保存液中に添加するだけでは効果はなく、生体内すなはち肝摘出前に投与し、肝内に取り込ませる必要があることが示唆された。
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