1)細菌の入っている溶液に、高エネルギー超音波を照射すると、コントロール群に比べて、細菌数の減少を認めた。 2)ラットに腹腔内膿瘍を作成し、高エネルギー超音波を照射するも非照射群に比べて、細菌数の減少に有意差は認められなかった。経皮的に照射するときには、皮膚に執傷と超音波ガイドの位置決めが問題であった。現在の実験装置では、正確なピンポイントの経皮的な照射がむずかしく、装置の改良を要する。 3)ウサギの肝臓に肝癌を発生させ、高エネルギー超音波を照射するも、直径10mm×5mm程度の円柱状の組織は、破壊されたが、腫瘤全体を照射するのが困難であった。腫瘤のすぐ近位側の肝組織がcavitationのため(泡が破裂してエネルギーを放散する)に変性することで、深部に十分なエネルギーを与えることが現時点ではまだ問題が多い。超音波振動子の超音波の発生方法を検討した。
|