研究課題/領域番号 |
11877215
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研究機関 | 長崎大学 |
研究代表者 |
円城寺 昭人 長崎大学, 医学部・附属病院, 助手 (10295066)
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研究分担者 |
塚本 幹夫 長崎大学, 医学部・附属病院, 助手 (20315245)
谷山 紘太郎 長崎大学, 医学部, 教授 (70030898)
兼松 隆之 長崎大学, 医学部, 教授 (40128004)
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キーワード | マイクロダイアリシス法 / ストレインゲージ / アセチルコリン / 消化管運動 |
研究概要 |
イヌ小腸の動脈内にカニュレーションし潅流域を作成し、潅流域内の小腸壁内筋層に透析プローブを挿入し、プローブ内をリンゲル液にて潅流し潅流液中のACh遊離量を高速液体クロマトグラフィーにて測定した。また同時にストレインゲージを縫着し消化管運動を測定した。まずマイクロダイアリシスが生体下でのACh測定が可能か基礎的な検討を行なった。テトロドトキシンの投与にてAch遊離量の最大40%まで減少を認め、運動も抑制された。アトロピンにてAch遊離量の最大170%までの増加を認め、運動は抑制された。このことによってテトロドトキシンにより神経活動が遮断されたためと考えられ、本法で測定されているAChは神経活動由来のものと確認された。またアトロピンによる副交感神経上のauto receptorが阻害され、Ach増加したものと考えられ、生体下においてもAchの遊離はauto receptorによる抑制性の調節を受けていることが確認された。ヨヒンビン投与によりAch遊離量の最大120%までの増加し、運動は亢進した。ノルアドレナリンを併用投与するとAch遊離の増加は抑制され、運動の亢進は抑えられた。以上より、AChの遊離は生体下においても交感神経による抑制を受けていると考えられ、本マイクロダイアリシス法が生体下のACh遊離を反映し有用な方法である事を確認した。
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