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2000 年度 実績報告書

マイクロダイアリシス法による壁内神経伝達物質遊離量および消化管運動の同時測定

研究課題

研究課題/領域番号 11877215
研究機関長崎大学

研究代表者

円城寺 昭人  長崎大学, 医学部・附属病院, 助手 (10295066)

研究分担者 谷山 紘太郎  長崎大学, 医学部, 教授 (70030898)
兼松 隆之  広島大学, 医学部, 教授 (40128004)
キーワードマイクロダイアリシス法 / ストレインゲージ / アセチルコリン / 消化管運動
研究概要

消化管の運動変化とアセチルコリン(ACh)遊離量変化を生体位動物で同時に測定する方法として、Strain gauge法による運動変化の測定に加えてマイクロダイアリシス法の応用を開発し、生体における消化管運動の自律神経性調節機構を解析した。局所動脈へのテトロドトキシンの注入は運動、ACh遊離量をともに減少したので、AChは神経から遊離し運動を引き起こしたものと考えられる。アトロピンは抑制性ムスカリン自己受体をブロックしたACh遊離量を増加させたものの、平滑筋上のムスカリン受容体をブロックしたために、運動が低下したものと考えられる。ノルアドレナリンは運動、ACh遊離量をともに減少した。以上の結果は生体の生理的状態において抑制性ムスカリン性自己受容体および交感神経系による副交感神経活動の調節機構が作働していることを直接示したものである。In vivoマイクロダイアリシス法で測定された遊離AChは、臓器透析プローブが小腸の筋層間神経叢および筋層に留置されることから、コリン作働性神経の節前および節後神経終末から遊離されたものである。以上の結果から、生体においては消化管運動は主としてコリン作働性神経で抑制され、コリン作働性神経に対するムスカリン自己受容体やアドレナリン作働性交感神経による調節機構が存在することが明らかとなった。摘出標本によるIn vitroの実験系では、TTXやatropine,noradrenalineのACh遊離を介した消化管運動に対する作用は人工的刺激に与えて惹起したACh遊離に対する作用を観察することによって判定するしかなく、複雑な境界をもった生体において、生理活性物質の遊離を介した消化管運動の調節機構を観察可能にした本法は病態モデルでの消化管運動機能異常の病因解析や治療法開発に有用であると考えられる。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 川上俊介 他: "消化管運動の交感神経系・副交感神経系調節機構-in vivoマイクロダイアリシス法による解析-"自律神経. 37・(5). 566-568 (2000)

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公開日: 2002-04-03   更新日: 2016-04-21  

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