研究概要 |
日本人胃癌症例の蓄積、ドイツ人胃癌症例の蓄積、ならびにそれぞれのパラフィンブロックからDNAを抽出している。マイクロサテライトインスタビリティー(MI)の解析は、PCR-SSCP法を用いて、すでに40例の解析が終了している。使用しているマイクロサテライトマーカーは、D2S119,D2S123,D5S107,D5S346,D10S197,D11S904,D17S261,D18S34,BAT25,BAT26の10種類である。 現在までのところ、日本人胃癌症例(40例)のみでの解析が進んでいるが、約20%の症例にMI陽性を認めている。年齢、性差、癌深達度、組織型、リンパ筋転移の有無、遠隔転移の有無等の臨床病理学的諸因子との比較検討では、現在までのところ有意な所見は得られていない。今後(今年度は)、ドイツ人胃癌症例の解析を始め、両群間の比較検討を進めていく予定である。なお、当初の予定では、パラフィンブロックからDNAを採取することはずであったが、手術切除標本から新鮮凍結組織を採取し、DNAを抽出している。
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