1.初年度の結果からレーザー照射量を100-500ジュールとし、家兎10頭に全身麻酔下で側腹部から腰椎を展開しL3/4-5/6椎間板に針を刺入し、Nd-YAGレーザーを照射した。屠殺までに経時的にMRIで椎間板、軟骨終板の信号変化を観察した。200ジュールではMRI信号に変化はなく、病理組織学的にも椎間板、軟骨終板に損傷はなかった。300ジュールでは組織学的に椎間板照射部には空洞が形成されていた。500ジュールでは、MRI上椎体には変化はなかったが、病理学的には軟骨終板に損傷がみられ炭化物が付着していた。1年経過例では、レーザー照射椎間板を挟んで椎体間に骨が形成された。 2.上記家兎については椎間板展開後、椎間板内圧測定プローベを椎間板に刺入し、レーザー照射前後の椎間板内圧を測定すると、レーザー照射後には椎間板内圧の低下が観察された。 3.上記とは別の5頭の家兎を用い、腰椎横突起間に腸骨からの骨移植を行って骨誘導を観察した。4-6週で仮骨がみられた。 4.次年度は、骨形成因子(BMP)を追加して骨移植を行い、骨誘導が促進されるかを観察する。また、レーザー照射後の椎間板にBMPを注入し、より速く骨棘が形成されるかを経時的に観察する。
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