研究課題/領域番号 |
11877331
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研究機関 | 東京歯科大学 |
研究代表者 |
石原 和幸 東京歯科大学, 歯学部, 講師 (00212910)
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研究分担者 |
三浦 直 東京歯科大学, 歯学部, 助手 (10266570)
山中 あゆみ 東京歯科大学, 歯学部, 助手 (40231667)
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キーワード | Actinobacillus actinomycetemcomitans / 免疫抑制物質 / 歯周炎 / Treponema denticola / cloning / gene |
研究概要 |
歯周病原性細菌が歯周局所に定着する過程で宿主の防御応答から逃れる必要がある。このため免疫抑制物質は歯周炎発症の過程で重要な役割を持つと考えられている。歯周病原性細菌のうちTreponema denticolaとActinobacillus actinomycetemcomitansには免疫抑制活性があることが報告されている。われわれはこれらの免疫抑制成分を分子生物学的手法により明らかにすることを試みた。 T.denticolaを超音波で破砕し遠心分離を行った。その上清をgel濾過によって分離し100kDa付近からConcanavalinAによるマウスリンパ球の活性化を抑制する成分を分画した。この分画に認められる抑制成分は耐熱性の物質であった。現在この抑制成分をion交換クロマトグラフィーを用いてさらに精製中である。 A.actinomycetemcomitansの免疫抑制成分はOchiraiら(Infect.Immun.1996,64:50-54)によって報告されている。このタンパクをクローニングするためA.actinomycetemcomitansY4株のgenomicDNAを抽出しSau3AIで部分消化した。これをlambda Zapにligationし、genomic libraryを作成した。このlibraryをin vitro packagingしE.coliに感染させ、培地に接種した。得られたgenomic libraryに対してOchiraiらによる免疫抑制物質のN-terminal amino acid sequenceをもとに作成したoligo nucleotide primerを用い、スクリーニングを行い陽性クローンを得た。現在このクローンの塩基配列から免疫抑制物質の遺伝子を検索中である。
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