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1999 年度 実績報告書

ストレスから見た顎関節症の臨床病状の解明(ストレス・筋肉・ネオヒスタミン連関の実証)

研究課題

研究課題/領域番号 11877335
研究機関東北大学

研究代表者

渡辺 誠  東北大学, 歯学部, 教授 (80091768)

研究分担者 遠藤 康男  東北大学, 歯学部, 助教授 (50005039)
キーワードストレス / ヒスタミン / 筋肉痛 / 筋肉疲労 / IL-1β / TNFα
研究概要

ストレスが筋肉組織にヒスタミン合成酵素を誘導するのではないか、ストレス・筋肉・ヒスタミンの連動性、特に咬筋との連動性に着目し研究を進めた。ヒスタミンは代表的な炎症メディーターであり、発痛物資でもある。また毛細血管を拡張し血流にも影響を与え、さらに毛細血管の透過性を高め浮腫もつくる。
筆者らの研究によりヒスタミンの産生について新しいことが分かってきた。ヒスタミンはアミノ酸のヒスチジンからつくられる。これを行う酵素がhistidine decarboxylase(HDC)である。HDCは起炎性の刺激により種種の組織に敏感に誘導される(HDC酵素が新たにつくられる)。HDC誘導により新しく産生されるヒスタミンは、貯蔵されずに速やかに細胞外に放出される。このHDCの誘導でつくられる"新生ヒスタミン"は炎症や免疫反応に密接に関係することが分かってきた。
以前に、長時間歩行、電気刺激、IL-1の注射がマウス骨格筋にHDCを誘導し、また、顎関節症患者のいくつかの症状を抗ヒスタミン剤が緩和することを示した。これをもとに、研究計画に従い実験し、以下の結果を得た。
(1)ストレス(長時間歩行、拘束ストレス、水浴ストレス)によってもたらされる骨格筋の活動または緊張がHDC活性の上昇をもたらし、(2)ストレスそのものが必ずしも骨格筋のHDC活性の上昇もたらすわけではないことを発見した(第41回歯科基礎医学会発表)。また、(1)TNFα、IL-1βはともに用量依存的に骨格筋のHDC活性を上昇すること、(2)TNFα、IL-1βの併用はHDC活性の誘導を増強すること、(3)運動により血中TNFαレベルが上昇することを発見した(第29回日本免疫学会発表)。

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公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

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