研究課題/領域番号 |
11877338
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研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
李 起学 (完山 学) 岡山大学, 歯学部, 助手 (90294420)
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研究分担者 |
滝川 正春 岡山大学, 歯学部, 教授 (20112063)
中西 徹 岡山大学, 歯学部, 助教授 (30243463)
窪木 拓男 岡山大学, 歯学部・附属病院, 講師 (00225195)
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キーワード | アデノウイルスベクター / LacZ遺伝子 / MC3T3E1細胞 |
研究概要 |
本年度はまず1.レポータージーンであるLacZ遺伝子を発現するアデノウイルスベクターの作製ならびに2.骨芽細胞へのin vitro LacZ遺伝子導入実験を行った。 1においてはLacZ遺伝子とその転写制御を行うプロモーター(CAGプロモーター)、転写されたmRNAの安定性に必要なポリA部位から構成される外来遺伝子発現ユニットを有するプラスミドDNAをアデノウイルスゲノムDNAと293細胞(ヒト胎児腎細胞由来)へco-transfectし、相同組換えによりアデノウイルスベクターを作製した。2ではこのアデノウイルスベクターをマウス骨芽細胞株であるMC3T3E1細胞にMOI5,10,50で感染させ、X-gal染色ならびにβ-ガラクトシダーゼ活性を測定し、また、LacZ遺伝子の発現をRT-PCRにて観察した。その結果、遺伝子導入効率はウイルス濃度依存的に高くなりMOI50で最も高い値を示した。また、導入遺伝子の発現期間は7日を経てもまだ認められた。 本研究結果よリアデノウイルスベクターにより骨芽細胞に遺伝子導入を行う際はMOI50が適当であると考えられた。 現在CTGF遺伝子やTGF-β遺伝子を組み込んだアデノウイルスベクターを作製し、同様にin vitro遺伝子導入実験を行っている。また、ラット脛骨へのin vivo LacZ遺伝子導入実験も始めているが、動物骨組織内ではウイルスが拡散してしまい導入効率が低い結果を得ている。そのため経時的にウイルスベクターが徐放されるためのシステム(Drug Delivery System)考案中である。その一つとしてアテロコラーゲンを用いた方法を現在試みている。
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