研究課題/領域番号 |
11877352
|
研究機関 | 愛媛大学 |
研究代表者 |
浜川 裕之 愛媛大学, 医学部, 助教授 (20127905)
|
研究分担者 |
栢原 浩彰 愛媛大学, 医学部・附属病院, 助手 (50263942)
福住 雅州 愛媛大学, 医学部・附属病院, 助手 (60294815)
谷岡 博昭 愛媛大学, 医学部, 教授 (10028748)
|
キーワード | 口腔癌 / 遺伝子診断 / 集団検診 / テロメラーゼ / hTERT |
研究概要 |
口腔癌患者の口腔洗口液から細胞成分を集め、それら剥離細胞の解析により口腔癌の診断を試みた。その一つの指標として悪性腫瘍で高頻度に活性が見られる酵素テロメラーゼの活性を測定し、診断の一助とした。現在のところ口腔癌患者の癌組織からは約96%、洗口液からは約40%の症例にてその活性が検出された。腫瘍組織からは高頻度に活性測定が可能であるが洗口液中の細胞からの測定はまだ陽性率が低かった。また現在の洗口液の分析法では口腔内の食片や雑菌混入が避けられず、その後のテロメラーゼ活性測定に悪影響を及ぼすことが明らかとなった。さらに、本来なら活性を有する剥離癌細胞を含んでいても不純物により活性が阻害されている可能性があり、テロメラーゼ活性測定単独では診断に不十分と考えられた。そこで、テロメラーゼの活性測定に併せて、この酵素の触媒サブユニットであるhTRT遺伝子の検索を行った。その結果、この遺伝子のmRNAレベルでの発現は口腔癌においてはテロメラーゼ活性とよく相関し悪性病変の指標となりうることが分かった。現在、さらに症例を集積中である。
|