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1999 年度 実績報告書

生体NOのバナジウムによる制御を目指したインスリン様バナジウム錯体の開発研究

研究課題

研究課題/領域番号 11877380
研究機関京都薬科大学

研究代表者

桜井 弘  京都薬科大学, 薬学部, 教授 (30065916)

研究分担者 安井 裕之  京都薬科大学, 薬学部, 助手 (20278443)
田和 理市  京都薬科大学, 薬学部, 助教授 (80142587)
キーワードNO(一酸化窒素) / バナジウム錯体 / インスリン / 糖尿病
研究概要

1996年に我々は、ストレプトゾトシン(STZ)で誘導したインスリン依存型(1型)糖尿病ラツトでは、マクロファージに由来するNO産生が病態発症の引金になり、4価バナジウムイオンを投与するとNO産生が抑制されることにより病態発症が生じないことを見出した。さらに、1998年に、STZによる糖尿病発症は生体内の銅(II)イオンとアスコルビン酸などの還元性物質が共存するとSTZからNOが産生し、NOもしくはNOとスーパーオキシドアニオンを始めとする活性酸素との反応により生成されたヒドロキシルラジカルなどが膵臓に障害を与えることに*リ糖尿病が発症することを、分子レベルの機構として提案した。しかし、本研究では、生きたままの動物でNO産生を直接証明する必要に迫られ、生きたままのラットの膵臓にNOの検出が可能な微小電極を挿入し、リアルタイムでNOを検出する研究に挑戦する計画をたてた。
現在、生きているSTZ誘導糖尿病ラットの膵臓内でNO産生がモニターできることを見い出している。この基礎研究を基盤にして、バナジウムイオンもしくはバナジウム錯体投与およびNO合成酵素の誘導もしくは活性抑制との関連性についての研究を展開している。これらの研究の間に、インスリン様活性を示す多数のバナジウム錯体を合成・評価しつつある。次年度にはNO産生・抑制を指標にしてバナジウム錯体を評価して、新しいインスリン様作用を示す錯体を提案する予定である。

  • 研究成果

    (7件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (7件)

  • [文献書誌] R..Tawa: "A New Insulin-mimetic Vanadyl Complex,(N-Pyridyl-methylaspartate)oxovanadium(IV) with VO(N2O_2)・・・・・"J.Pharm.Pharmacol.. 51. 119-124 (1999)

  • [文献書誌] H.Sakurai: "A New Type of Orally Active Insulin-mimetic Vanadyl Complex:(Bis(1-oxy-2-pyridinethiolato"Chem.Latt. 1999. 913-914 (1999)

  • [文献書誌] K.Kawabe: "Stexeospecific and structure-dependent insulin-mimetic oxovanadium(IV)complex with・・・・・"J.Am.Chem.Soc. 121. 7937-7938 (1999)

  • [文献書誌] H.Sakurai: "An Orally Active Antidiabetic Vanadyl complex,Bis(1-oxy-2-pyridinethiolato) oxo vanadium(IV),・・・・・"J.Inorg.Biochem. (印刷中). (2000)

  • [文献書誌] H.Yasui: "metallo sinetic Analysis of Disposion of Vanadyl complexed as Insulin-mimetics in Rats・・・・・"J.Inorg.Biochem. (印刷中). (2000)

  • [文献書誌] H.Sakurai: "Role of Vanadium in Treating Diabates"J.Trace Elem.Exp.Med. 12. 393-401 (1999)

  • [文献書誌] 桜井弘編著: "薬学のための分析化学"化学同人. 214 (1999)

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公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

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