研究課題/領域番号 |
11877412
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研究機関 | 山口大学 |
研究代表者 |
乾 誠 山口大学, 医学部, 教授 (70223237)
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研究分担者 |
山田 康枝 山口大学, 医学部, 助手 (00166737)
木村 佳弘 山口大学, 医学部, 講師 (90301308)
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キーワード | 心筋小胞体 / カルシウム・イオン / ホスホランバン / カルシウム・ポンプ / 組み換え蛋白質 / スクリーニング / 強心薬 / 心不全 |
研究概要 |
本研究は、心筋小胞体のカルシウム・ポンプ-ホスホランバン系に作用点を持った新たな強心薬開発のためのスクリーニング・システム確立を目指すものである。スクリーニングの原理は、カルシウム・ポンプのホスホランバン結合部位の融合蛋白質及び標識を付けたホスホランバンの部分ペプチドを使用して、両者の結合及び解離を指標とするものである。このようなスクリーニング・システムの確立のため、本年度は、1)カルシウム・ポンプとホスホランバンとの結合を再現できるカルシウム・ポンプ融合蛋白質とホスホランバン部分ペプチドの作成、2)両者の結合の至適条件の決定を行った。心筋型カルシウム・ポンプ(SERCA2a)の融合蛋白質は、331番目のアラニンから726番目のアラニンまでの細胞質ループをGSTに融合させたものを、ホスホランバンの融合蛋白質はN末端26個のアミノ酸とmyc-His6とを融合させたものを作成した。両融合蛋白質を大腸菌で発現させ精製し、Glutathione-Sepharoseに固定したカルシウム・ポンプのGST融合蛋白質へのホスホランバン融合蛋白質の結合をmyc抗体で定量化した。その結果、両者の結合部位を含んだ融合蛋白質で結合が再現できること、この結合がcAMP依存症燐酸化により阻害されることが示された。今後、薬剤スクリーニングのための96穴プレートを用いた大量サンプル処理法を確立して行く予定である。
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