研究課題/領域番号 |
11877413
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
澤田 康文 九州大学, 大学院・薬学研究科, 教授 (80114502)
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研究分担者 |
松尾 浩民 九州大学, 大学院・薬学研究科, 助手 (60274479)
高長 ひとみ 科学技術振興事業団, 研究員(研究職) (20284523)
浦江 明憲 九州臨床薬理クリニック, 医長
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キーワード | オレンジジュース / グレープフルーツジュース / p-糖蛋白質 / 消化管吸収 / 吸収改善 / バイオアベイラビリティ / ポリメトキシフラボン |
研究概要 |
近年グレープフルーツジュース(GFJ)と医薬品の相互作用が問題となっている。この機序としては、GFJが消化管における薬物の初回通過におけるCYPを介した代謝を抑制することにより、薬物の全身循環への移行を上昇させるというものである。一方、薬物吸収制御における消化管の役割の中では、CYPによる薬物代謝とともに、p-糖蛋白に代表される排出輸送担体の寄与も無視できない。p-糖蛋白質は消化管上皮細胞の管腔側膜に存在し、細胞に移行した薬物を消化管管腔に排泄している。したがって、消化管におけるp-糖蛋白の機能を抑制することにより、「p-糖蛋白質の基質であるがために難吸収性を示す薬物」の吸収特性を改善することが可能となる。我々も、グレープフルーツジュースの有機相抽出成分にp-糖蛋白質の阻害作用があることを見出していた。そこで我々は、GFJ及びオレンジジュースを、有機溶媒抽出及びシリカゲルカラムにより分画し、p-糖蛋白質に対する阻害活性が強い分画を検索した。検索には、p-糖蛋白質を発現していることが知られているヒト消化管由来の培養細胞であるCaco-2細胞を用いた。その結果現在までに、両ジュースよりp-糖蛋白質を阻害する物質を見出した。特に、オレンジジュース中から見出された成分(ポリメトキシフラボン)は、CYPを阻害することなくp-糖蛋白質を選択的に阻害することを見出した。今後は、よりp-糖蛋白質阻害活性の強い成分の探索を行うと共に、難吸収性薬物との配合剤を設計し、吸収改善効果を評価してゆく予定である。
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