本研究は、看護職のキャリア形成と個人をとりまく環境としてのメンタリング関係(個人のキャリア形成に影響を与える支援者)の有無に着目して研究を進めている。 平成11年度は、病院等の施設内で医師の指示や監督責任のもとに業務を行う看護職と訪問看護ステーションや市町村保健センター・保健所等に所属し施設外で主体的に業務を行う看護職のキャリア形成とメンタリング関係について分析している。 研究の進行状況 1.メンタリング尺度の検討:米国の尺度をベースに日本におけるメンタリング関係を加味すべくプレテストを実施中である。 2.施設内外の熟達した看護職4人に「半構成面接」を実施し、キャリア形成に影響した事実を語ってもらった。 3.2.に関しては、まだ、実施も分析も研究途上であるが、看護職個人の「看護への情熱」「主体的な看護への希求」「キャリア形成の目的」が推進要件としてあがってきている。 4.3.の分析を先行させ、現在、メンタリング尺度と職場環境の質の認知に影響する要件を加えた質問紙調査票を作成している。 研究方法としては、今年度は質的な分析を行い、来年度初頭に量的に調査研究を実施し集計・分析し報告したい。
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