1.スイミングプールにおけるプログラム参加による疾患状況改善ケースの追跡 ●当該プールの特長は、高度な浄水機能をそなえたプール水浄水器、及び飲料水浄水、さらにそれらを家庭でも利用するというシステムである。現在の一般プール水質基準より、その浄水目標を高く設定しており、設備コストも高い値になっている。ここでは現時点である程度の参加者の状況把握が可能な以下のケースについて記す。 (1)公共プール・プログラム参加者のケース 当該地域の小中学校の体育授業(水泳)において皮膚疾患のため、参加できない生徒が増加してきた(平成11年度夏季において約500名程度)。これらの対象者には、日に2時間の水泳時間を1年間無料で使用できるよう配慮した。その結果実際に参加した数は132名(小学生92名、中学生40名)で、また対象者には症状についてのアンケート調査が実施されている。 (2)他のプールの状況について (1)でみた公共プールのほかに、民間プール、ホテル附属プール、整形外科開業医院内リハビリテーション用プール等、他施設への波及が拡大している。 2.関連研究展望 特に欧州を中心に、水(鉱水)を利用した健康維持増進施設が展開されている。特に注目すべき点は、いわゆるミネラルウォーターの効用が一般に明示されており、さらにそれらを疾病の治療等に使用する際に保険の対象となることがあるが、水利用をライフスタイルに取り入れ健康管理をすることが、社会的にも広く認知されているといえる。
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