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2000 年度 実績報告書

非侵襲方法を用いたヒトに対する食品機能の解析

研究課題

研究課題/領域番号 11878019
研究機関滋賀県立大学

研究代表者

岡本 秀己  滋賀県立大学, 人間文化学部, 講師 (10159329)

キーワード血中NAD / 運動負荷VO2max30〜70% / 運動能力評価指標 / バナナ / ヒト
研究概要

ATP産生にはNADが関与し、ATPを激しく消費する活動ではNADがATP産生の律速物質となると考えられる。そこで、NADが運動能力向上をめざした食品機能の新しい評価指標となり得る可能性を検討するために、本年度は、比較的簡単に採取できる少量の血液中のNAD量が運動中にどのように変動し、また、摂取食品によってどのように影響を受けるのか検討を行った。
1.方法
(1)本学フットサル男子部員14名を対象とし、連続して5試合(各試合は10分)を行わせ、各試合前後に採血を実施し、NADの変動を追跡した。
(2)本学男子学生4名を対象に、運動強度を定量的に負荷するため、個々の最大酸素摂取量を測定し、自転車エルゴメーターによる運動強度50%VO2max10分、70%VO2max20分の連続運動負荷を行い、運動中のNADの変化を調べた。
(3)本学男子学生5名を対象に、エルゴメーターによる30%VO2max20分、50%VO2max10分、70%VO2max20分の3段階連続運動負荷を行い、運動中のNAD分析を実施した。
(4)(2)、(3)については,糖質としてバナナを摂取させる系も実施し、糖質のNAD値への影響、血糖値、乳酸値自覚的疲労度についても測定を行い、運動中の血中NAD濃度と合わせて比較検討を行った。
2.結果と考察
フットサル試合直後に血中NADは増加し、試合間の休憩時に一旦低下し、また、試合後に増加したが、第5試合終了後では部員の数名でNADの低下が認められた。NADは定量的負荷運動中に増加したが、糖質摂取の場合NADは低下し、低血糖状態がNAD代謝に影響を与えた。30%VO2max終了時の糖質摂取では、50%VO2max運動後に有意に増加し、70%VO2maxでNADは有意に低下した。以上の結果から血中NAD濃度は運動強度や食事などにより変動し、運動能力評価指標および運動能力を目的とした食品機能の指標となり得る可能性が示唆された。

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公開日: 2002-04-03   更新日: 2012-11-16  

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