研究概要 |
昨年度(研究期間3年の初年度)を振り返ると、 (1)Rule Space Method(RSM)に関する理論の整理と検討 (2)RSMとニューラルネットワークモデル(NNM)の差異の明確化 (3)NNMを用いたRSMへの支援の提案 を中心に研究を行った。2年目にあたる今年度は、引き続き以下のことに重点を置いて研究を遂行した。 (4)RSMとNNMの差異に関する数値実験 種々の数値実験を通して両者の比較を行った。 (5)RSMに関する最近の理論展開のフォロー この種のテーマを取り扱った書籍や論文を収集して、過去の研究過程のサーベイを行いこの手法の特徴の把握に努めた。 (6)RSMのプログラムの取得 RSMを取り扱うソフトウェアとして、RSM提唱者グループが開発したプログラムBUGSHELL(発売元:TANAR SOFTWARE)が存在する。現在、当該ソフトウェアは正式公開前の段階にあり、アルゴリズムの開示や漏洩と言った著作権や使用権に関して厳しく制限がかけられている。今回、これを購入するための種々の交渉、および契約作業を行い、所属機関の計算機で動作させる環境を構築した。 (7)BUGSHELLの利用方法の習得 このソフトウェアを使うには、各種のパラメータを事前に設定する必要がある。しかし、設定方法によっては効果が得られないため、注意深く調整する必要がある。これに対して、いくつかの数値例を使って、この使い方を習得した。 なお、これら一連の研究活動において、Rule Space Methodの提唱者であるDr.K.Tatsuoka(Educational Testing Service)やその研究グループと意見交換を行ない、電子メール等で有意義な情報交換を行った。 また、数値実験例等をicmmaで発表し(00,5月)、また各種研究会で報告を行った(00,9月,12月)。
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