研究分担者 |
柴 肇一 北海道大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (60241303)
山本 雅人 北海道大学, 大学院・工学研究科, 助手 (40292057)
大内 東 北海道大学, 大学院・工学研究科, 教授 (50002308)
棟方 正信 北海道大学, 大学院・工学研究科, 教授 (50261326)
瀧谷 重治 北海道大学, 遺伝子実験施設, 助教授 (50179587)
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研究概要 |
本年度は、DNAコンピューティングにおける実験プロセスにおいて,出力と考えられる解の同定プロセスに関する検証,評価を行った.まず,解の同定プロセスの経過を調べるために解同定を行えるようにGenerate and Test processを実装し,7頂点ハミルトン経路問題(HPP)と8頂点HPPを対照問題とした.その結果,7頂点のHPPにおいてハミルトン経路は検出されたが,8頂点問題ではハミルトン経路は検出されなかった. 実験によって,以下の問題点が明らかになった. ・電気泳動プロセスでの精度がわるくTarget DNA以外のDNAが混入する. ・酵素連鎖反応(PCR)による特徴抽出過程でTarget DNA以外のDNAを増幅してしまう. ・解の単離過程(クローニング)での単離効率の悪さにより,Target DNAを単離するのが困難となる. これらの問題点に対し,解決手法の提案を行い実験によって検証した.提案手法は,電気泳動を行うゲルの種類,PCRに用いる酵素の種類,クローニング手法のそれぞれに関していくつかの可能な手法を組み合わせ,それぞれの解同定プロセスの精度を検証した. 具体的には,ゲルの種類に関して,Native gel,Denaturing gel,SSCP法の3種類,PCRに用いる酵素の種類に関しては,Taq polymerase,KOD DASHの2種類,クローニング手法に関してはノーマルクローニング,TAクローニング,クローニングなしの3種類を用いた. 実験結果から,解同定プロセスの精度の観点からは,SSCP法,Taq polymerase,クローニングなしの組み合わせが最も有効な手法であることが確認できた.
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