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2000 年度 実績報告書

DNAコンピューティングにおける実験プロセスの評価

研究課題

研究課題/領域番号 11878056
研究機関北海道大学

研究代表者

大内 東  北海道大学, 大学院・工学研究科, 教授 (50002308)

研究分担者 棟方 正信  北海道大学, 大学院・工学研究科, 教授 (50261326)
柴 肇一  北海道大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (60241303)
山本 雅人  北海道大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (40292057)
キーワードDNAコンピューティング / NP完全問題 / 分子コンピューティング / PCR
研究概要

本年度は,DNAコンピューティングにおける実験プロセスにおいて,膨大な解候補を生成するプロセスであるハイブリダイゼーションプロセスに着目した.ハイブリダイゼーションプロセスは,高温で一本鎖になったDNAが温度の低下とともに徐々に二本鎖を形成していく過程であり,その反応は,一般にDNAの塩基配列や温度,反応時間,酵素の種類や量といった様々な要因によって変化することが知られている.本年度は,DNAコンピューティングにおいて重要な役割を果たしているハイブリダイゼーションプロセスに関してシミュレータを開発し,コンピューティングによって生成される解候補の予測を可能とした.初期DNA濃度と上述した反応系の要因パラメータを入力とすることで,ハイブリダイゼーションプロセス後のDNA種,及び,その濃度を出力することが可能である.開発したシミュレーションモデルの有効性を検証するため,4頂点ハミルトン経路問題に対して実際に化学実験を行って比較を行った.開発シミュレータと化学実験の結果の類似性より,シミュレータの有効性を示した.
また,初期DNA濃度を変化させることで生成DNA濃度が変化することを利用した新しい濃度制御の手法を提案した.濃度制御に基づくDNAコンピューティングによって最適化問題の一つである最短経路問題を解くことに成功した.提案した濃度制御手法は,最短経路問題における辺のコストを初期DNA濃度としてコーディングすることでこれまで扱うことのできなかった数値データを扱うことを可能とした.シミュレータ,及び,化学実験によって濃度制御方式の有効性を検証した.

  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] Masahito Yamamoto: "A Study on the Hybridization Process in DNA Computing"DNA Based Computers 5, DIMACS Series 54 in Discrete Mathematics and Theoretical Computer Science. 101-110 (2000)

  • [文献書誌] Masahito Yamamoto: "DNA Solution of the Shortest Path Problem by Concentration Control"Genome Informatics 2000. 466-467 (2000)

  • [文献書誌] Nobuo Matsuura: "DNA Computing for Shortest Path Problem"Proceedings of the Sixth International Symposium on Artificial Life and Robotics(AROB 6th '01). 81-54 (2000)

  • [文献書誌] Kentaro Matsuno: "An in vivo Approach to Molecular Computation"Proceedings of the Sxith International Symposium on Artificial Life and Robotics(AROB 6th '01). 532-535 (2000)

  • [文献書誌] 山本雅人: "DNAコンピューティングによる組合せ最適化"第12回RAMPシンポジウム論文集. 23-30 (2000)

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公開日: 2002-04-03   更新日: 2016-04-21  

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