行動のために提供する情報の形態が、ナビゲーション行動にどの様な影響を与えるかについて調べるため、被験者に3種類の仮想空間でのウオークスルー・リハーサルを行って、経路を記憶させ実際のナビゲーションにおける影響について実験を行った。 その結果、リハーサル時に与えるランドマークには、ある程度の冗長性を持たせることが効果的であることがわかった。ランドマークの配置に冗長性が無い場合、これを補うため、全体を頭の中で再構成し地図的なものを形成する傾向が見られるのに対して、ランドマークの数量が増えると、サーベイマップ的な空間の把握が阻害される傾向が見られた。 このことから、より有効なナビゲーション支援を行う上では、冗長性を持ったランドマークの提供に加え、全体の空間把握を促進するような、鳥瞰図的視点の提供や、地図情報等の重複表示が効果的と考えられる。
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