研究課題/領域番号 |
11878089
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研究機関 | 国立環境研究所 |
研究代表者 |
村野 健太郎 国立環境研究所, 地球環境研究グループ, 主任研究官 (40109905)
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研究分担者 |
鹿角 孝男 長野県衛生公害研究所, 大気部, 主任研究員
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キーワード | 洗浄化 / 洗浄係数 / 八方尾根 / 大気汚染物質 / エアロゾル / 硫酸塩 / 硝酸塩 / SO_2ガス |
研究概要 |
長野県北部の北安曇郡白馬村八方尾根と、麓の白馬村(標高差1020m、水平距離2.0km)で、1999年9月13日から27日まで、雨水とガス、エアロゾルの採取・分析を行った。 降雨前後の大気中の物質濃度と、白馬村と八方尾根の降水中の成分濃度差から物質収支を求めた。汚染成分が均一かつ高濃度の条件下で降水を採取できた回数は少なかったが、9月13日午後から14日朝にかけては好条件に恵まれた。 14日0時から6時までの、SO_4^<2->塩とSO_2ガス(SO_4^<2->換算)の大気中濃度の変化から計算した除去量は、それぞれ2203μg/m^2、329μg/m^2、合計2532μg/m^2であった。一方雨水中のSO_4^<2->濃度差から計算した降下量は2458μg/m^2と、ほぼバランスがとれていた。NO_3塩とHNO_3ガスは八方と白馬村の濃度差が大きく、降雨直前には八方で5〜13倍高い値を示した。また、除去量に比べて降下量が2倍以上の高い値を示した。NO_3の供給源としては、降雨のあった時間帯の八方NO_2濃度が2.37ppbであったことから、NO_2がオゾンとの反応によってN_2O_5を生成し、降水に取り込まれてNO_3を生成したと考えられる。 14日の降雨についての洗浄比(Wr)と洗浄係数(Wc)は次のとおりであった。 SO_4^<2-> NH_4^+ Wr 125 69 Wc 1.9E-05 1.30E-05
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