研究概要 |
無尾両生類イモリを用い、その心臓の再生について研究した。その結果、以下のことが分かりつつある。1)再生を刺激するための方法として、新たに凍傷と電気メスによる火傷を心筋に与え、その再生刺激効果を検定した。その結果、凍傷と火傷双方で心筋の広範囲でBrdUの取り込み陽性細胞の出現が確認された。カエル心筋ミオシン重鎖に対するポリクロナル抗体を作成し、抗BrdUモノクロナル抗体との2重染色を経日的に実施したところ、負傷後、14,16日目における抗BrdU陽性細胞の中に、明らかに心筋細胞が含まれていることが確認できた。局所的に再生し易い場所があるかを探るため、現在、組織学的検討をしている。2)イモリ由来の培養心筋細胞を用い、その増殖に及ぼす種々の成長因子の影響を検討しているが、bFGFにおいて増殖刺激作用が見られたが、他の成長因子では今のところ、顕著な効果は見られていない。本研究は10月末に採択されたため、3月1日現在の研究実績は以上である。
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