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1999 年度 実績報告書

神経幹細胞を特異的に認識するモノクロナール抗体の作製

研究課題

研究課題/領域番号 11878161
研究機関東京大学

研究代表者

平家 俊男  東京大学, 医科学研究所, 客員助教授 (90190173)

キーワード神経幹細胞 / モノクローナル抗体 / neurosphere
研究概要

神経幹細胞を特異的に認識する抗体を作製するために、ラット胎仔海馬歯状回をbFGF存在下に培養することにより増幅させた神経幹細胞を免疫原として使用した。細胞表面存在分子に対する抗体を得ることが目標であるため、完全Freund'sアジュバント投与を免疫原投与の前日に行った。得られたモノクローナル抗体を、免疫原の未分化神経幹細胞、およびそれより分化させた神経細胞、アストロサイト、オリゴデンドロサイトを染色することによりスクリーニングし、神経幹細胞を特異的に分染する抗体を選別した。この抗体は、胎生14.5日の脳切片標本において、神経幹細胞が存在する脳室周囲領域を特異的に染色した。しかし、従来の神経幹細胞を認識する抗体として瀕用されている抗nestin、抗musashi抗体に比し、より原局した脳室周囲の細胞を認識した。抗nestin、抗musashi抗体により認識される神経幹細胞の中には、その幹細胞としての性質にヒエラルキーがあることが知られており、染色される細胞の存在領域により、よりヒエラルキーの高い細胞を認識していることが推測された。また、神経幹細胞は前述の方法に加えて、EGFまたはbFGFの存在下でneurosphereという形態で維持可能である。このneurosphereをsingle cellの状態にして染色したところ、この抗体はneurosphereの一部の細胞を認識した。さらに、陽性細胞は陰性細胞に比し、再度neurosphereを作る傾向にあった。今後、この抗体の機能について検討を加えると共に、認識する抗原の同定を行う予定である。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] Tomida,M., Heike,T. et al.: "Cytoplasmic domains of the leukemia inhibitory factor receptor required for STAT3 activation, and inducing differentiation and growth arrest of myeloid leukemic cells"Blood. 93. 1934-1941 (1999)

  • [文献書誌] Matsuda,T., Heike,T. et al.: "STAT3 activation is sufficient to maintain an undifferentiated state of mouse embryonic stem cells"EMBO J.. 18. 4261-4269 (1999)

  • [文献書誌] Takagi,M., Heike,T. et al.: "Chimeric cytokine receptor can transduce expansion signals in interleukin 6 receptor α (IL-6Rα)-, IL11Rα-, and gp130-low to -negative primitive hematopoietic progenitors"Mol Biol Cell. 10. 3633-3642 (1999)

  • [文献書誌] Nishinakamura,R., Heike,T. et al.: "Activation of Stat3 by cytokine receptor gp130 ventralizes Xenopus embryos independent of BMP-4"Dev Biol. 216. 481-490 (1999)

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公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

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