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1999 年度 実績報告書

生体信号処理の新しい展開とホメオダイナミクス

研究課題

研究課題/領域番号 11878179
研究機関大阪大学

研究代表者

佐藤 俊輔  大阪大学, 大学院・基礎工学研究科, 教授 (60014015)

研究分担者 館野 高  大阪大学, 大学院・基礎工学研究科, 助手 (00314401)
PAKDAMAN Khashayar  大阪大学, 大学院・基礎工学研究科, 助手 (30291438)
野村 泰伸  大阪大学, 大学院・基礎工学研究科, 講師 (50283734)
キーワード生体信号生成モデル / 非線形ダイナミックス / 分岐パラメータ / 分岐構造再構成 / 動的安定性 / 二足歩行
研究概要

生体信号の解釈を容易にするために,2つの方向への研究の拡張がなされてきた.1つは,時間方向である.たとえば,長時間計測が可能になり,生体信号が決して定常ではないこと,したがって,それを生成する生体は時不変ではなく、時変であることがわかってきた.もう1つは信号解析に非線形力学系の考え方が導入されたことであある.本研究課題ではまず,第1の方向の研究として,「時系列から分岐構造の解析」というテーマをあつかった.制御可能なパラメータを持つ力学系が与えられたとする.その力学系のそのパラメータに関する分岐構造と同様な分岐構造を持つパラメータ化された関数(予測関数)を種々の方法で求めた.この関数のパラメータ空間の領域(射影領域)のパラメータ値に対して,この関数(モデル)のダイナミックスは与えられた力学系のそれと同じである.いいかえれば,この領域でモデルの分岐構造を与えられた力学系の分岐構造とみなせる。このことを利用して,未知の力学系が生成した時系列からその力学系の分岐構造を再構成した.
以上の成果をふまえ,心循環系,内分泌系の生理学の知識を総合してホメオダイナミクスの概念について検討した.複雑なダイナミクスをもつ生体の部分システムは相互作用して全体で安定性を保っている.ホメオダイナミクスを実現するためには生体システムが非線系力学系として機能していることを示唆する.このような例をヒトの二足歩行の動力学と中枢制御機構にもとめ,考察した.

  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] E.Bagarinao,K.Pakdaman,T.Nomura,S.Sato: "Reconstructing Bifurcation Diagrams of Dynamical Systems Using Measured Time Series"Methods of Information in Medicine. (in press).

  • [文献書誌] E.Bagarinao,K.Pakdaman,T.Nomura,and S.Sato: "Time series-based bifurcation diagram reconstruction"Physica D. 131. 211-231 (1999)

  • [文献書誌] T.Shimokawa,K.Pakdaman,S.Sato: "Time-scale matching in the response of a leaky integrate-and-fire neuron model to periodic stimulation with additive noise"Physical Review E. 60. 2182-2185 (1999)

  • [文献書誌] T.Shimokawa,T.A.Rogel,K.Pakdaman,S.Sato: "Stochastic resonance and spike timing precision in an ensemble of leaky integrate and fire neuron models"Physical Review E. 59. 3461-3470 (1999)

  • [文献書誌] P.Lansky,S.Sato: "The Stochastic Diffusion Models of Nerve Membrane Depolarization and Interspike Interval Generation,"Joumal in Peripheral Nervous Systems. 4(1). 27-42 (1999)

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公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

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