研究分担者 |
石川 順三 京都大学, 大学院・工学研究科, 教授 (80026278)
庭野 道夫 東北大学, 電気通信研究所, 教授 (20134075)
河合 良信 九州大学, 大学院・総合理学研究科, 教授 (10038565)
真壁 利明 慶応大学, 理工学部, 教授 (60095651)
八百 隆文 東北大学, 金属材料研究所, 教授 (60230182)
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研究概要 |
シリコン系分野を対象として,環境調和型の量子反応制御プロセスを探索するために,材料・電子工学・物理・化学分野の11名の研究者の協力のものに調査研究を行った.その結果,下記の成果が得られた. 1.低環境負荷型新プロセス材料として,金属酸化絶縁膜,シリコン酸化膜系低誘電率膜等をプラズマを用いて形成する材料プロセスが有望であることが明らかになった.特に,薄膜形成に必要な清浄表面形成方法としてプラズマからの原子状酸素を用いた省エネルギープロセスが極めて有効であることが分かった. 2.放射光を利用した低環境負荷反応制御法によりシリコン極微細構造の形成が可能であることを明らかにした.次世代の超精密微細加工技術としての有効性を確認した. 3.負イオンビームを用いた低環境負荷プロセスにより,炭素薄膜などの新規材料の創製が可能であることが判明した.さらに,高エネルギーイオンビーム注入法により半導体材料中に自己組織的にナノサイズの構造を形成でき,新しいデバイス作成プロセスとしての可能性を見出した. 4.ガスを用いないで固体ソースによる新しいガス供給系を開発し,エッチングおよび薄膜堆積へ適応可能な新しい環境調和型ナノプラズマプロセスが創製できることを明らかにした.また,気相および表面反応の計測技術とシミュレーション技法を駆使することが量子反応の精密制御と高効率化に極めて重要であることが明らかになった. これらの調査研究結果については,「環境調和量子反応制御プロセス研究報告会」を3回開催し,組織的に相互に報告し活発な議論行った.また,適宜,外部から専門家を招へいし情報収集を行った.これらの調査研究成果を基にして,研究内容と体制を十分に吟味して,平成12年度特定領域研究(B)「環境調和型ナノプラズマプロセスの基礎」を組織し,申請するに至った.
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