研究課題/領域番号 |
11F01061
|
研究機関 | 愛媛大学 |
研究代表者 |
矢田部 龍一 愛媛大学, 理工学研究科, 教授
|
研究分担者 |
DAHALRANJAN KUMAR 愛媛大学, 理工学研究科, 外国人特別研究員
|
キーワード | Nepal Himalaya / Landslides / Landslide hazard / GIS analysis / hazard analysis / Shikoku |
研究概要 |
昨年度は主に、資料・試料収集、現地調査、研究打ち合わせなどを中心に活動を実施した。2011年9月ネパールにおいて地震時斜面崩壊や大規模地すべりの発生状況調査を実施し、これらの斜面災害に関するデータや資料を収集してきた。また、ネパールの各種電子地図データを基にデータ整理・加工を行った。これらのデータ解析と過去にまとめた内容を基にネパールの斜面災害に関して2編の論文にまとめた。そのほか、日本国内においても主に、東日本大震災を中心に被災地の宮城や岩手県内の斜面崩壊現地調査や紀伊半島における土砂災害の状況調査を実施した。今回の調査と過去のデータを基に四国における特定の地質を有する地域の土砂災害の特徴を解明した。その結果を1編の論文にまとめ公表した。 以上のほか、昨年11月に再度ネパールを訪問し愛媛大学主催とする防災セミナーにおいてネパールの斜面防災に関する内容を中心に2回講演を行った。四国においても特に愛媛大学防災情報研究センターの客員准教授として所属し、現在四国地域の防災情報データベースの開発・構築に関わっている。また、ウェブ公開・開発途中ではあるが、今年度中にネパールにおいても同様なデータベースを作成する計画である。 現在、昨年度中収集資料やデータを基に解析を行っており、もう1本の論文にまとめているとともに数編の国際会議における論文の投稿を行っている。今後、特に中央ネパールヒマラヤにおいて航空写真やグーグルアースのサテライトイメージを中心に過去15年の表層斜面崩壊と大規模地すべりの発生状況解析からネパールの斜面災害の特徴を解明する。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
昨年度中計画していた研究内容は多少異なっているが、全般的に研究目的と同様な内容を中心に研究活動を行ってきている。その研究成果を約8ヶ月の間3編の論文にまとめ高く評価されている国際学術雑誌に公表した。また、ネパールのような学術研究が進歩していない地域の学生や研究者に対して情報共有の場として防災情報データベースの構築も計画していて、今年度中ウェブ公開を目指している。
|
今後の研究の推進方策 |
「研究実績の概要」に述べたように、今後は特に中央ネパールヒマラヤにおいて航空写真やグーグルアースのサテライトイメージを中心に過去15年の表層斜面崩壊と大規模地すべりの発生状況解析からネパールの斜面災害の特徴を解明するとともにネパールにおける地すべり防災データベースの構築する計画である。昨年度と今年度の現地調査やデータ解析から得られた結果をまとめ2編~3編の国際学術雑誌へ投稿し本研究の研究成果を公開する。
|