C. jejuni由来糖脂質、中枢神経由来糖脂質を認識する受容体の探索 1)in vitro結合評価系を用いて、当該糖脂質を認識する新たな受容体の同定を試みた ・ C. jejuni、中枢神経に含まれるガングリオシドを中心とした特徴的な糖脂質(10種類)をイソプロパノールに溶解し、96wellに固相化する ・ レクチン受容体、並びにIgドメインを有するITAM-coupled受容体とhIgG-Fcとの融合タンパク(10種類)を293細胞で発現させ、培養上清より回収、精製した ・ 精製Ig融合タンパクを固相化糖脂質と反応させた ・ 抗hIgG-HRP抗体を用いて発色させ、リガンド活性を検出した 以上の解析の結果、これまで知られていなかった糖脂質と受容体の結合が、15種類明らかとなった。 2)NFATレポーター細胞を用いて、候補受容体vs.候補リガンド認識のvalidationを行った。 ・ 候補受容体を発現するNFAT-GFPレポーター細胞を構築した。 ・ 候補リガンドをcoatしたplateを用いてレポーター細胞を18時間刺激した。 ・ 細胞を回収し、フローサイトメーターでGFPの発現強度を測定した。 以上の解析の結果、上記で結合が検出された糖脂質-受容体ペアのうち、50%以上が実際にレポーター細胞を活性化し得る機能的な会合であることが判明した。また、そのうちの数種の糖脂質リガンドは、マウスより調整した腹腔マクロファージ、樹状細胞からのサイトカイン産生を促すことも明らかとなった。
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