研究概要 |
本研究の属するプロジェクト全体では,高性能・低消費電力な高性能演算"Green HPC(High Performance Computing)"の実現のため,CPU,GPU(グラフィック処理ユニット)そして"FPGAカスタムアクセラレータ"からなるヘテロジニアスな構成を想定し,それにユーザープログラムを自動マッピングするソフトウェア群の開発を目的である.その目的を達成するために基本となる以下点を本年度の研究計画で着目した. 1.Green HPCの基本的な環境の構築 CPU,GPUおよびFPGAからなる計算ノードとそのプログラミング環境の構築に成功した. 2.CPUおよびアクセラレータ間のデータ転送ボトルネック解消についての検討 メモリアクセスに応じで処理をコンテクストという小さい単に分割し,アクセラレーターにマッピングする手法を開発した.その手法により同じデータを転送する回数が大幅に削減され,データ転送ボトルネックを解消できた.提案手法の有用性を日立社が開発したRP1というヘテロジニアスプロセサーを使った実験により明らかにし,その評価を雑誌論文"Memory-Access-Driven Context Partitioning for Window-Based Image Processing on Heterogeneous Multicore Processors"で発表した. 3.アクセラレータデータベース構築 SIMD-1D(Single-Instruction Multiple-Data 1次元演算器アレイ)およびMIMD-2D(Multiple-Data Multiple-Instruction 2次元演算器アレイ)アーキテクチャをFPGA上に構築した.SIMD-1Dアーキテクチャに画像処理用のアプリケーションをマッピングし,その性能評価を論文"FPGA Implementation of a Heterogeneous Multicore Processor with SIMD Custom Accelerators"で発表した.
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