研究課題/領域番号 |
11F01363
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
福井 孝志 北海道大学, 大学院・情報科学研究科, 教授
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研究分担者 |
HONG YoungJoon 北海道大学, 大学院・情報科学研究科, 外国人特別研究員
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キーワード | グラフェン / ナノワイヤ / インジウムヒ素 / 異種エピタキシー / フレキシブルエレクトロニクス / 半導体 / 有機金属気相成長法 / 化学気相蒸着法 |
研究概要 |
インジウムヒ素ナノワイヤを、グラファイトと単層グラフェンに垂直方向に成長することで、グラフェンが半導体材料を堆積させる基板として使用できることを立証した。透過電子顕微鏡観察により、非結合電子が存在しない疎水性グラフェン表面に半導体が堆積する原理を発見した。重要なのは、インジウムヒ素ナノワイヤをグラフェン基板の任意の場所に作製する"選択成長法elを開発し、単層グラフェンが、半導体の異種エピタキシー基板として適用可能であることを証明した。また、単層グラフェンを大面積で製造し、それを基板として使用したことで、産業化に適したプロセスを示した。 本研究では、半導体やグラフェンのヘテロ接合の製造の基礎原理を提供する。グラフェンは、表面に非結合炭素を持っていないため、疎水性表面である。このようなグラフェンの表面特性のために半導体をグラフェンに異種エピテック時に蒸着するのに多くの困難があった。本研究によって、ファンデヴァルス-有機金属化学気相エピテック時法で超薄膜のグラフェン基板に半導体ナノ素材を製造する物理化学的原理を確立した。 24年度はグラフェンとInAsの間の結合様式に関して電子顕微鏡による観察と第一原理計算の結果の比較を進めた。これらの結果をまとめて現在論文執筆中である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
優れた研究施設と優秀な研究者との共同研究により、当初計画より研究が迅速に進んでいる。
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今後の研究の推進方策 |
Hong氏が韓国に帰国しSeijong大学に着任後は、本研究を国際共同研究として引き続きグラフェン上のInAsナノワイヤのデバイス応用の研究を続ける。
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