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2012 年度 実績報告書

生体時計の発生分化制御に関わる遺伝子機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 11F01412
研究機関京都大学

研究代表者

岡村 均  京都大学, 薬学研究科, 教授

研究分担者 CHAO Hsu-Wen  京都大学, 薬学研究科, 外国人特別研究員
キーワード生体リズム / 時計遺伝子
研究概要

生体時計の発生分化制御に関わる遺伝子機構の解明のため、肝臓を用いて検索した。まず、肝臓は肝実質細胞は、定常状態では細胞周期に入っている細胞がほとんど無い。実際細胞周期に入った細胞が発現するKi67が陽性の細胞は、肝臓では肝細胞はほとんど無く、クッパー細胞や内皮細胞が少数認められる程度である。肝実質細胞は正円型の大きな核を持ち、小型の楕円形や小円型のクロマチンに富む非肝細胞と容易に形態学的に区別できる。手術後、どのような時間帯で肝実質細胞が細胞周期に入るのか検索するため、ZTOで部分肝切除術を行い、その後28時間、36時間、40時間後のKi67とEduの標識効率を比較した。Ki67により細胞周期に入っている細胞を同定し、Eduは肝臓のサンプリング前1時間に投与し、その時点でのDNA合成期(S期)の細胞を同定する。その結果、Ki67陽性細胞は、28-40時間まで持続的に増加し続けるが、Edu細胞数は36時間がピークで、その後減少する。染色は、抗Ki67抗体にて細胞周期に入った細胞を同定し、EdU反応でS期の細胞を同定した。次に、二重染色により、手術後各時間における細胞の増殖活性を示すS期細胞比率の変動を同定する。S期細胞比率は36時間では80%に達するが、40時間では40%程度まで落ちた。従って、肝切除にて、肝細胞がGOから出て、細胞周期のS期へ移行し、その後G2に行く可能性が示唆された。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

研究は順調に展開し、十分な成果を上げている。

今後の研究の推進方策

肝臓を中心に、研究テーマである「生体時計の発生分化制御に関わる遺伝子機構の解明」を、時間特異性に注目しながら、野生型の他、Cry-null、Bmall-KO、Perl-KO.Per2-KO、PerlPer2-KOマウスで展開したい。

  • 研究成果

    (6件)

すべて 2013 2012 その他

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件) 学会発表 (1件) 図書 (1件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] Development of diurnal micturition pattern in mice after weaning.2013

    • 著者名/発表者名
      Negoro H
    • 雑誌名

      Journal of Urology

      巻: 189 ページ: 740-746

    • DOI

      10.1016/j.juro.2012.07.140.

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Involvement of urinary bladder ConnexTn43 ana tne circadian clock in coordination of diurnal micturition rhythm2012

    • 著者名/発表者名
      Negoro H
    • 雑誌名

      Nature Communications

      巻: 3 ページ: 809

    • DOI

      10.1038/ncomms1812.

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Rhythmic nucleotide synthesis in tne liver: Temporal segregation of metabolites2012

    • 著者名/発表者名
      Fustin J-M
    • 雑誌名

      Cell Reports

      巻: 1 ページ: 341-349

    • DOI

      10.1016/j.celrep.2012.03.001

    • 査読あり
  • [学会発表] 生体リズム異常と疾病:臓器の時計とその異常2012

    • 著者名/発表者名
      岡村 均
    • 学会等名
      第21回日本小児泌尿器科学術総会
    • 発表場所
      岡山コンベンションセンター(岡山市)(招待講演)
    • 年月日
      2012-07-05
  • [図書] 臓器円環による生体恒常性のダイナミクス~神経・免疫・循環・内分泌糸の関連による維持,ライフステージに応じた変容と破綻(実験医学増刊Vol 31-5)2013

    • 著者名/発表者名
      永井 良三
    • 総ページ数
      222
    • 出版者
      羊土社
  • [備考]

    • URL

      http://www.pharm.kyoto-u.ac.jp/system-biology/

URL: 

公開日: 2014-07-16  

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