研究課題/領域番号 |
11F01414
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研究機関 | 埼玉医科大学 |
研究代表者 |
三谷 幸之介 埼玉医科大学, 医学部, 教授
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研究分担者 |
CHAN-IT Wisoot 埼玉医科大学, 医学部, 外国人特別研究員
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キーワード | iPS細胞 / 遺伝子治療 / 遺伝子修復 / 造血系遺伝病 |
研究概要 |
ベクターの構築と機能確認 HDAd-hIL2RG、HDAd-HOXB4-EGFP、HDAd-OCT3/4-TKを、それぞれの該当する遺伝子座をコードするBACクローンを入手して、RedET法によって単離した。そのために、マーカー遺伝子(ネオマイシン耐性遺伝子もしくはブラストサイジン耐性遺伝子)を、それぞれのBACの標的領域にファージの組換え酵素を用いて挿入した。次に、組込まれたマーカー遺伝子の上流下流それぞれ約10kbの相当する部分を含めて、ファージの組み換え酵素によってpBR322プラスミドにretrieveした。さらに、アデノウイルスベクターとしての産生に必要な種々のDNA配列を持つアデノウイルスベクタープラスミドに、定法に従いサブクローニングした。中でも、HDAd-OCT3/4-TKプラスミドについては、293細胞(OCT(-))とヒトiPS細胞(OCT(+))へ一過性導入した後に、ガンシクロビルを添加することによって、ヒトiPS細胞を特異的に殺すことを確認した。 このようにして作られたアデノウイルスベクタープラスミドを116細胞に導入して、ヘルパーアデノウイルスを感染させることによって、各HDAdVを産生した。ベクターのDNA構造と力価とを、サザン法によって確認した。特に、HDAd-hIL2RGに関してはウイルスを正常ヒトiPS細胞に感染させ、遺伝子ターゲッティングが起きることを確認した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
H23年度はベクタープラスミドの構築とベクターウイルスの産生とを計画していたため、現在の状況はほぼ計画通りと言える。
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今後の研究の推進方策 |
当初の計画通り、ウイルスを用いて、実際にiPS細胞を用いた遺伝子ターゲッティングと、未分化及び分化細胞の選択とを行う予定である。
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