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2013 年度 実績報告書

神経細胞におけるTrkB受容体の拡散運動制御と機能の1分子解析

研究課題

研究課題/領域番号 11F01796
研究機関京都大学

研究代表者

楠見 明弘  京都大学, 物質―細胞統合システム抛点, 教授

研究分担者 KOSZEGI Zsombor  京都大学, 物質―細胞統合システム拠点, 外国人特別研究員
キーワード1分子追跡 / エストロゲン / 神経成長因子 / 脳由来神経栄養因子 / Trk受容体 / 前脳基底部コリン作動性細胞 / 情報変換
研究概要

卵胞ホルモン(女性ホルモン)のエストロゲンは、前脳基底部コリン作動性(BFC)神経細胞に作用し、脳皮質の機能に大きな影響を与えることが知られている。一方、神経成長因子(nerve growth factor=NGF)、脳由来神経栄養因子(Brain-derived neurotrophic factor=BDNF)は、それぞれ、神経細胞上の受容体tropomyosin-relatedkinase AまたはB (TrkA or B)に結合し、BFC神経細胞でも、その生存・成長・シナプスの機能充進などを支持している。さらに今までの研究から、エストロゲンは、NGF-TrkA系やBDNF-TrkB系のシグナルに様々な影響を与えることが分かってきている。そこで本研究では、これらのシグナル系の働く過程と機構の解明を1分子イメジングで解明し、さらに、それらに対するエストロゲンの影響を明らかにすることを目的としている。
昨年度は、TrkAおよびTrkB受容体の細胞上での1分子イメジング・1分子追跡を行い、細胞外からNGF刺激を入れる前の定常状態でも2量体が形成されること、リガンド添加後に2量体の寿命が大きく伸びることを見出した。さらに、TrkA受容体と同時に、その下流シグナル分子の低分子量Gタンパク質Rasの1分子追跡を行ない、今まで仮定されていたような長時間の相互作用は起こらないことが分かった。
本年度は、さらに、これらの結果が、エストロゲンの添加によって影響されるかどうかを調べた。しかし、少なくともPC12の系では、エストロゲンの効果は見いだされなかった。将来的には、脳のBNC初代培養細胞を用いてこれらの実験を繰り返し、エストロゲンの効果を調べる必要がある。

今後の研究の推進方策

(抄録なし)

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2013

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (2件) (うち招待講演 2件)

  • [雑誌論文] 1分子イメージングによる細胞膜シグナル変換機構の解明2013

    • 著者名/発表者名
      楠見明弘、鈴木健一、藤原敬宏、笠井倫志
    • 雑誌名

      生体の科学

      巻: 64(6) ページ: 539-544

    • 査読あり
  • [学会発表] 糖脂質のホモダイマー単位ラフトがラフトを作って働く : 1分子イメージング2013

    • 著者名/発表者名
      楠見 明弘
    • 学会等名
      日本顕微鏡学会 第57回シンポジウム
    • 発表場所
      愛知県産業労働センター(愛知県名古屋市)
    • 年月日
      2013-11-16
    • 招待講演
  • [学会発表] Hypothesis of unit rafts as organizers of the meso-scale domain structure and function in the plasma membrane2013

    • 著者名/発表者名
      Akihiro Kusumi
    • 学会等名
      Diffusion Fundamentals V "Basic Principles of Diffusion Theory, Experiment and Application"
    • 発表場所
      Universitat Leipzig (ドイツ)
    • 年月日
      2013-08-26
    • 招待講演

URL: 

公開日: 2015-07-15  

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