本研究では、インターネットトラフィックやセンサーネットワークから得られる大規模なデータ集合から関連性のあるイベントを抽出するために、統計的手法とパターン認識技術の適用可能性を分析する。 インターネットトラフィック : 異常なネットワークトラフィックは、インターネットトラフィックの大部分を占め、ネットワークリソースの性能に影響を及ぼす。そのため、これらの脅威の検出および原因の究明は極めて重要である。本研究の目的は、自動的な異常を検知を行うツールを開発し提供することである。本研究の一部は現在、EU-日本の共同プロジェクトであるNECOMAプロジェクトによりサポートされている。NECOMAプロジェクトの目標は、ネットワーク上のデータ収集、攻撃検出、回避・防御のための包括的なフレームワークを提供することである。本研究との協力点は、本研究の攻撃検出モジュールをNCOMAプロジェクトのフレームワークに統合することである。 センサーネットワーク : 本研究は、センサーネットワークから集められたデータへの挑戦も行う。例えば、巨大な建物におけるセンサーデプロイメントはビル管理者に、設備の監視や異常の検知を可能とする。一方で、増えつづけるセンサーによって提供される大量のデータ列を管理者が閲覧することは難しい。 本試みでは、これらの大量のデータセットから関係性のあるデータを明かにする技術を開発している。本試みはアメリカカリフォルニア大学バークレー校、フランスCNRS/ENSリヨンの研究者と共同で進めている。
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