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2011 年度 実績報告書

哺乳動物における必須微量元素セレンの運搬・代謝機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 11J00072
研究機関京都大学

研究代表者

今井 岳志  京都大学, 農学研究科, 特別研究員(DC2)

キーワードセレン / セレンタンパク質 / 亜セレン酸 / グルタチオン
研究概要

セレノシステインリアーゼ(SCL)ノックダウン細胞(マウス肝細胞由来の培養細胞株であるHepal-6細胞に、SCLノックダウン用のshRNAベクターを導入したもので、既に作製していたもの)およびHepal-6細胞を、アルブミンや血清を含まない培養液中で培養し、亜セレン酸をセレン源とした際に細胞外に分泌されるセレン化合物を2,3-DAN法により分析した。その結果、細胞外へ分泌されたセレンの化学形態を高分子、低分子、亜セレン酸の3種に分けてその比率を調べたところ、大部分が亜セレン酸以外の低分子であることが判明し、細胞外へのグルタチオン分泌も観察された。そこで細胞内のグルタチオンをグルタチオン合成酵素阻害剤を用いて枯渇させたところ、この低分子由来セレンの分泌が有意に抑制され、肝細胞におけるセレン分泌にグルタチオンが関与しているという新しい知見を見いだすに至った。さらに、細胞内のATP産生阻害を行うと、同様に低分子由来セレンの分泌が有意に抑制されたことから、グルタチオン抱合体の分泌に関わるATP依存的なトランスポーターの関与が示唆された。細胞外に分泌されたセレン含有高分子の中にアルブミンが含まれていないかを放射性同位体亜セレン酸を用いてさらに詳しく解析することは今後の課題である。一方、現在、放射性同位体亜セレン酸の入手には多くの時間とコストが必要であり、安価で迅速なセレン含有タンパク質の検出法開発が研究課題遂行に必須と考え、その開発も行った。その結果、セレンタンパク質の安価で迅速な新しい検出法開発に応用可能なセレノシステイン特異的な化学反応を見いだした。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2011

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件)

  • [雑誌論文] Selenite Reduction by the thioredoxin system : Kinetics and Identification of Protein-Bound Selenide2011

    • 著者名/発表者名
      Takahashi Tamura, Kumi Sato, Kentaro Komori, Takeshi Imai, Mitsuhiko kuwahara, Takahiro Okugoshi Hisaaki Mihara, Nobuyoshi Esaki, Kenji Inagaki
    • 雑誌名

      Bioscience, Biotechnology, and Biochemistry

      巻: 75 ページ: 1184-1187

    • 査読あり

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公開日: 2014-07-16  

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