研究課題/領域番号 |
11J00114
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研究機関 | 東京医科歯科大学 |
研究代表者 |
内田 好海 東京医科歯科大学, 難治疾患研究所, 特別研究員(DC1)
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キーワード | ストレス応答 / 概日リズム / PER2タンパク質 / 翻訳後修飾 / MKK7 / キナーゼ / CLOCK / 脳 |
研究概要 |
MKK7の欠損が中枢時計制御にも影響するか否かを、神経特異的MKK7欠損マウスを用いて検討した。Synapsin-Cre,Mkk7 floxedマウスを14日間12時間-12時間の明暗周期で飼育し、その後恒暗条件で飼育した際の行動量の変化を解析した。x二乗解析により行動量の周期を解析した結果、Mkk7の神経特異的欠損は、マウスの行動のリズム性を顕著に減弱させることを見出した。これらの結果は、MKK7が中枢時計の機能維持に重要な役割を果たしていることを示唆する。MKK7の全身性欠損マウス及びNestin-Cre,Mkk7floxedマウスは致死となるが、本研究ではSynapsin-Creマウスを用いMKK7の神経細胞特異的欠損マウスを作出することで、MKK7-JNKシグナル経路の成体における機能解析に成功した。MKK7神経細胞特異的欠損マウスがコントロールマウスに比べてリズム性の低下を示したことから、中枢時計制御においてもMKK7が重要な機能を担うことが明らかとなった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当初の計画通りストレス応答性キナーゼSynapsin-Cre,Mkk7^<floxed>マウスを作出し、神経特異的MKK7欠損マウスの行動リズムを解析することに成功した。
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今後の研究の推進方策 |
Synapsin-Cre,Mkk7^<floxed>マウスが行動リズムの異常を示すことから、このマウスが概日リズムの破綻に関連した疾患のモデルになる可能性を検討する。
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