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2011 年度 実績報告書

リモートセンシングによる湖沼の一次生産量の推定

研究課題

研究課題/領域番号 11J00800
研究機関筑波大学

研究代表者

楊 偉  筑波大学, 生命環境系, 特別研究員(PD)

キーワードリモートセンシング / 衛星データ / 現地調査 / アルゴリズム / 植物プランクトン / 吸収係数
研究概要

(1)Case-1とCase-2水域を区別するためのリモートセンシングアルゴリズムの開発
Case-1とCase-2水域における水塊の固有光学特性が大きく異なるため、それぞれの水域に対する水質パラメータの推定アルゴリズムも大きく異なる。従って、ある水域において最適なアルゴリズムを選定するために、この水域が属するカテゴリーを事前に判断する必要がある。そこで、本研究では、水塊の固有光学特性に基づいて、SeaWiFSデータを用いたCase-1水域の検出方法を開発した。従来の検出方法と比較した結果、本研究で開発した方法は、実用簡単かつ有効であることを判明した。
(2)現地データの収集
霞ケ浦に対して2回の現地調査を行った。現地では、水サンプルの採集、水面直上のリモートセンシング反射率、透明度、消光係数の測定、実験室では、クロロフィルa濃度、無機懸濁物濃度、溶存有機物の濃度および各基本成分吸収係数の測定、を行った。
(3)衛星データの収集
2002年から2011年までの霞ケ浦のMERISデータを収集した。これらのデータを、幾何補正や放射補正などの前処理をしてから、大気補正も行ったが、大気補正の精度はまだ十分ではないという課題が残された。
(4)植物プランクトン吸収係数を推定するためのアルゴリズムの開発
濁度の高い内陸湖沼を対象に、衛星画像による植物プランクトン吸収係数を推定するためのアルゴリズムを開発した。現地調査のデータを利用して、アルゴリズムの精度を検証した結果、RMSEは0.151 m-1であった。植物プランクトンの吸収係数は湖沼の一次生産量を推定するための最も重要な入力パラメータの一つである。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

湖沼の一次生産量を推定するための最も重要な入力パラメータの一つである植物プランクトンの吸収係数の推定アルゴリズムを開発できた。また、現地観測、衛星画像の収集も予定通りで進めている。

今後の研究の推進方策

引き続き現地調査および衛星画像の収集を行う。特に湖沼一次生産量の実測データの採集と植物プランクトン吸収係数から一次生産量を推定するためのアルゴリズムの開発にを重点を置く。また、衛星データの大気補正精度の向上を努力する。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2012 2011

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] A simple method for distingushing global Case-1 and Case-2 waters using SeaWiFS measurements2012

    • 著者名/発表者名
      Bunkei Matsushita, Wei Yang, Peng Chang, Fan Yang, Takehiko Fukushima
    • 雑誌名

      ISPRS Journal of Photogrammetry and Remote Sensing

      巻: 69 ページ: 74-87

    • DOI

      10.1016/j.isprsjprs.2012.02.008

    • 査読あり
  • [学会発表] rformance evaluation of the semi-analytical ocean color model GSMO1 in Case-1 and Case-2 wate2011

    • 著者名/発表者名
      Wei Yang
    • 学会等名
      AGU Fall Meeting 2011
    • 発表場所
      San Francisco, USA
    • 年月日
      2011-12-06

URL: 

公開日: 2013-06-26  

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