研究課題/領域番号 |
11J00940
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
森田 航 京都大学, 理学研究科, 特別研究員(DC1)
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キーワード | アンデス / マヤ / 歯の形態 / 生物考古学 / 生物学的距離 / 集団移動 / 古人骨 |
研究概要 |
本研究は、歯の形態データを用いて、中南米の古代文明形成過程における人の移動を解明することを目的としています。本年度8月から9月にかけて1ヶ月間ペルー北高地に位置するパコパンパ遺跡での発掘調査に参加しました。基本的には昨年度の発掘調査で新たに得られた資料の歯の形態データを取得しました。出土人骨の整理も平行して進め、来年度の調査で更なる資料数の増加が見込まれます。特に遺跡の北基壇を囲むように出土する人骨群については、遺跡内での個体間変異の比較研究をおこなう見通しが得られました。また比較資料を得るためにカハマルカ市の文化庁が保管する資料についても資料調査を行い、北高地集団の時系列的な歯の形態変化を追うことのできる資料が集まりつつあります。この成果を平成25年1月の京都メソアメリカ考古学研究会で口頭発表しました。昨年度から取り組んでいる新しい歯の形態変異の定量化法の開発についても、未咬耗歯を用いて方法論を確立し、解析を進めています。その成果を11月に日本人類学会で口頭発表し、平成25年3月の解剖学会でポスター発表しました。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
データは徐々に蓄積されつつある。新しい方法論の構築が非常によく進展した。
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今後の研究の推進方策 |
最終年どもペルーでの発掘調査に参加し、データ収集をおこなう。昨年に引き続き同地域の比較試料の収集もおこなう。方法論の構築の目処もついてきたので研究成果としてまとめる。
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