研究概要 |
近年,放送の多チャンネル化やインターネットによる映像配信の普及により,映像を視聴する機会が増加している.また,サッカー映像や野球映像などのスポーツ映像は世界中の人々が関心を持っており,非常に多くの視聴者が存在する.さらに,スポーツ映像はプロやアマチュアを問わずスポーツ教育へ利用されており,非常に重要な映像資料として扱われている。しかしながら,それらのスポーツ映像を視聴者が十分に理解するためには,選手や戦術などに関する知識や経験が要求される.加えて,視聴者が映像を視聴可能な時間は限られている.このため,映像を効果的に視聴し,内容を理解することを可能とする技術が必要とされている.そこで,申請者は映像を効果的に視聴可能とする技術の確立のために「高レベル特徴量を用いた映像意味理解に関する映像解析」および「映像解析手法のスポーツ教育への応用」について研究を進めた. 今年度は,スポーツの戦術的な類似度に基づいた映像検索を行うため,これまでに算出可能としたパスやフォーメーションに関する高レベル特徴量を用い,戦術の類似度の算出を行った.また,高レベル特徴量に基づくCGアニメーションの生成を行い,選手の配置やパスの可能性に基づいた映像内容の再構成を行った.これにより,高レベル特徴量を用いた映像意味理解に関する映像解析手法が確立され,映像の効果的な視聴や視聴者が映像内容を理解するための補助となるデータの提供が可能となった。
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