• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2013 年度 実績報告書

細胞膜ラフトシグナリングを変換するGPCR機構の解明:1分子追跡法による研究

研究課題

研究課題/領域番号 11J02162
研究機関京都大学

研究代表者

角山 貴昭  京都大学, 物質-細胞統合システム拠点, 特別研究員(DC1)

キーワードラフトシグナリング / GPIアンカー型受容体 / 細胞膜骨格
研究概要

本研究では、GPIアンカー型受容体(GPI-AR)のシグナリング過程を1分子レベルで解明することを目標とした。前年度までの研究により、膜貫通ドメインをもたないGPI-ARのシグナルは、GPCR様タンパク質とインテグリンによって細胞外から細胞内に伝えられているということが明らかとなった。
本年度はこれをさらに発展させ、アクチン膜骨格とシグナリングの関連について解析を進めた。その結果、Focal Adhesion Kinase (FAK)とTalinがGPI-ARとよく共局在すること、さらにその共局在の間、GPI-ARは拡散せずに一時的な停留をしていることが明らかとなった。この結果から、FAKとTalinはGPI-ARをアクチン膜骨格に一時的に繋ぎ止める分子ある事が強く示唆された。
今までの我々の研究室での結果から、GPI-ARのシグナルが一時停留が起きている瞬間のみに細胞外から細胞内に伝達されることが明らかになっている。すなわち、FAKとTalinこそがアクチン膜骨格上でGPI-ARのシグナルを伝えるプラットフォームを形成しており、GPI-ARがそこに一時的に結合する事によりシグナルが伝達されるというモデルが確立できた。
今までラフトやアクチン膜骨格を介したシグナル伝達はさかんに研究されてきたが、不明な部分が多く残っていた。本研究の結果によって、それらの機能を担っている分子やそのダイナミクスが1分子レベルで解明された。これらの結果はGPI-ARの系に限らず、シグナル研究の様々な部分に大きなインパクトを与えるものと考えられる。

今後の研究の推進方策

(抄録なし)

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2013

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] Transient raft-dependent multimolecular complexes including integrin and FAK are the platforms for IP3 signaling of GPI-anchored receotors2013

    • 著者名/発表者名
      角山 貴昭
    • 学会等名
      第51回日本生物物理学会年会
    • 発表場所
      国立京都国際会館(京都)
    • 年月日
      2013-10-30

URL: 

公開日: 2015-07-15  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi